白浜仁吉

白浜 仁吉（しらはま にきち）

白浜仁吉（1908年8月1日 - 1985年1月4日）は、日本の著名な政治家であり、位階は正三位です。彼の政治人生は、戦後の日本における重要な出来事とともに展開されました。

来歴

仁吉は長崎県南松浦郡若松村（現在の新上五島町）に生まれました。彼は旧制海星中学校を卒業後、東京慈恵会医科大学に進学し、医師としての資格を取得しました。その後、彼は陸軍の軍医として勤務し、長崎での任務中に原子爆弾による被爆を経験しました。この悲劇的な出来事によって、彼は妻と二人の子供を失いました。戦後は故郷の五島に戻り、漁業の仕事に従事しました。

1947年、仁吉は長崎県議会議員に立候補し、2期にわたってその職に就きました。1952年には改進党から衆議院議員選挙に出馬し、見事に当選を果たしました。以降、彼は12回の当選を経験し、当選同期には大平正芳や黒金泰美など、多くの政治家が含まれていました。彼は保守合同後、河野一郎の派閥「春秋会」へと属するようになりましたが、河野派の分裂の際には森清や園田直と共に行動を共にし、後に福田赳夫の派閥である「清和会」に合流しました。

仁吉は、通産、防衛、建設の各政務次官としても活躍し、衆議院決算や予算各委員長を務めました。1978年には大平正芳内閣で郵政大臣として初入閣の栄誉を授かりました。その業績が認められ、1980年には勲一等瑞宝章を受章しました。

彼の政治人生は、激動の時代を背景にしており、多くの難局を乗り越えながら日本の発展に寄与しました。1985年1月4日、彼は76歳で亡くなり、没後に正三位に叙されました。

人物

白浜仁吉は、政治家としての顔だけでなく、クリスチャンであり、趣味として小鳥の飼育を楽しんでいた一面も持っていました。また、彼の秘書であった本島等や北村誠吾など、彼に関わる多くの人々が彼の人間性を証言しています。仁吉の生涯は、戦争の悲劇を経験しながらも、再起し日本のために尽力した一人の政治家の物語として、多くの人々に記憶されています。

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