白白教

白白教（はくはくきょう）

白白教は、20世紀初頭の日本統治下にあった朝鮮において活動したカルト教団であり、彼らの活動は多くの信者の命を奪う悲劇的な結果をもたらしました。

教団の起源 & 沿革

白白教の起源は1902年にさかのぼります。その創始者である全庭云（チョン・ジョンウン）は、東学の信徒として金剛山で修行を重ね、「白道教」という名の下に教義を唱え始めました。彼は信者に対し、「特定の呪文を唱えることで、無病息災や長寿が得られる」と説き、一時は約1万人を超える信者を抱えるまでに至ります。

ところが、全庭云は信者からの寄付を生活費に充てるだけでなく、数十人の若い女性信者を私的に囲い込み、贅沢三昧な生活を続けました。このような振る舞いに違和感を抱く信者たちが出てきたことから、全庭云は彼らを排除するために殺害を命じました。1916年には、彼は妾4人と信者2人を一手に手にかけます。全庭云は1919年に病死しましたが、その死後も教団の暗い歴史は続いていくこととなります。

白白教の再生

全庭云の二代目教祖である全龍海（チョン・ヨンヘ）は、父の後を継ぎ、教団を「白白教」と名付けて復活させました。この際、彼は教団を秘密結社とし、信者同士の接触を禁じ、さらに孤立した生活を強要しました。しかし、全龍海もまた、父と同様に贅沢な生活を追求し、異議を唱える信者や無関心になった妾を秘密裏に排除しました。こうして、600人以上の信者が教団により命を奪われるという惨事が続いていきます。

教団の壊滅と白白教事件

1937年、京城府内で起きた急襲により、白白教の幹部たちが次々と逮捕されましたが、全龍海は逃走に成功しました。その後、追加の逮捕劇があり、これによって教団の非道な活動が次第に明るみに出ました。最終的には全龍海は自身の教団の信者の家で自らの命を絶ち、その心中が世に知られることとなりました。

教団の信者獲得と活動

白白教は独立運動を口実に信者を獲得しました。彼らは「朝鮮の未来は全龍海のもとで明るい」と宣伝し、信者には貢献に応じた将来の特権を約束しました。また、信者には自らの所有物を教団に寄付するよう求められ、美しい若い女性は教祖の妾としてさらわれることとなります。教団の指導者たちは、信者に対し非常に厳しい脅威を与え、背教者は命を奪われることが常識であると信じ込ませていました。

このようにして, 白白教は巧妙な詭弁と暴力によって信者をねじ伏せ、教団の勢力を保ち続けました。しかし、最終的な運命は自らの手で閉じられることとなり、彼らの活動は悲劇的な歴史の一部として記憶に残ることとなりました。

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