白羽大介

白羽大介（本名：勝俣定彦、1923年1月23日 - 2005年12月26日）は、日本の喜劇俳優として長く親しまれた人物です。神奈川県箱根町出身で、明治大学卒業という経歴を持ちます。

大学卒業後は教員として勤めながら、歌謡ショウの司会など芸能活動の傍らアルバイトとして携わっていました。1959年、吉本興業に入社し、同年に開場したうめだ花月を拠点に吉本新喜劇に参加、その独特の才能で瞬く間に頭角を現し、一時は座長を務めるまでになりました。

しかし、1965年には吉本興業首脳陣との意見の相違により、ルーキー新一、森信らと共に千土地興行へ集団移籍という決断をします。そこで結成されたのがルーキー爆笑劇団です。ルーキー新一との漫才コンビとしても活動するなど、精力的に活動を続けました。

この時代は、マスコミを賑わすような様々な出来事も経験しました。しかし、人気低迷や千日劇場の閉鎖などの困難も経験し、やむなく劇団は解散という道を辿ります。その後は映画の端役や脇役として活動の場を転々とする中で、1974年以降は松竹新喜劇へと活躍の場を移しました。

松竹新喜劇では主に脇役として活躍しましたが、その存在感は大きく、多くの観客を魅了しました。一時期は松竹喜楽座に移籍し、2代目博多淡海のパートナーとして舞台に立つなど、芸の幅を広げました。1980年には松竹新喜劇に復帰し、2003年まで第一線で活躍し続けました。

白羽大介の芸風は、独特のユーモアと高い演技力で多くの観客を魅了しました。持ち前の明るさと機転の利く対応で、舞台を盛り上げ、共演者からも信頼される存在でした。

私生活では、自家用操縦士免許を取得するなど、多様な才能を持っていました。空を自由に飛び回るパイロットとしての顔も持ち合わせていたのです。

2005年12月26日、肺炎のため大阪府守口市の病院で82歳の人生に幕を閉じました。彼の残した数々の作品と、温かい人柄は、多くの人の心の中に生き続けることでしょう。日本の喜劇史に大きな足跡を残した、白羽大介という俳優の生涯は、まさに波乱万丈という言葉がふさわしいものでした。

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