皇室服喪令

皇室服喪令について

皇室服喪令（こうしつふくもれい）は、皇族の主な喪にかかる事項を定めた規程で、1909年6月11日に制定されました。この令は、明治42年の大日本帝国憲法及び旧皇室典範の下でのものであり、1947年の日本国憲法施行前日に廃止されました。以下では、皇室服喪令の概要及び主な規定について述べます。

大喪の定義

大喪とは、皇族が亡くなった際の喪に服する意味で、他の臣民もこれに習うことが求められました。この令では、喪に服する期間が細かく定められており、亡くなった方との親族関係に応じた期間が設けられています。

• - 父母、夫の喪: 1年
• - 祖父母、夫の父母、妻の喪: 150日
• - 曾祖父母、母方祖父母、父の兄弟姉妹、兄弟姉妹の喪: 90日
• - 高祖父母、嫡母、継母など: 30日
• - 男系の孫や父の兄弟の子、母の異父兄弟姉妹の子: 7日
• - 母方高祖父母、母方曾祖父母など: 5日

また、7歳未満の殤に対しては喪に服さないとされています。

皇族における喪の規則

皇族が喪に服する際には、以下のような規制が適用されます。

• - 天皇は皇族でない親族の喪には服さず、同様に皇族は同族または華族でない親族に対しても喪に服しないとされています。
• - 両者の親族関係がある場合は、その重きに応じて、重なった喪に服します。また、同一人物に対しての複数の喪の期間が重なる場合には、より重い方の期間に従います。

特別な喪の期間

皇太子や皇太孫が亡くなった場合、全国の臣民も3日間喪に服します。ただし、7歳未満の殤についてはこの規則が適用されません。さらに、親王や内親王、王、女王の国葬においても、喪儀当日には国民が喪に服することが求められます。

喪服の規定

喪服についての詳細は、宮内大臣の指示により告知されます。皇帝が大行天皇や太皇太后、皇太后、皇后のために喪に服する際には、それぞれ1年、150日、またはそれに準じた期間が定められます。

期に分けての喪

長期間の喪は、いくつかの期に分けて服する規定が設けられています。たとえば、1年の喪は3つの期で分けられ、各期における具体的な日数も詳細に決められています。

結論

皇室服喪令は、皇族が亡くなった場合の喪の慣習を厳密に規定するものであり、皇族だけでなく臣民にも広く影響を与える文化的な側面を持っています。この制度は、皇族とその家族に対する社会的な敬意と配慮を反映していると言えるでしょう。

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