皇風俊司

皇風俊司について

皇風俊司（きみかぜ としじ）は1986年9月23日生まれで、東京都調布市出身の元大相撲力士である。本名は直江俊司（なおえ としじ）。彼は尾車部屋に所属し、典型的な日本の相撲界で活躍した力士の一人である。身長182cm、体重135kgと、その体格からも強さを感じさせる存在だった。

初期の相撲キャリア

皇風は調布市の木工店に生まれ育った。相撲を始めるきっかけとなったのは、小学4年生の時に地元で行われたわんぱく相撲の大会で優勝したことだった。この成功を経て、府中住吉相撲道場で本格的に相撲を学び始めることになる。指導者には元幕内力士の布施美樹が名を連ねており、技術を磨く大きな支えとなった。

高校では明治大学付属中野高校に通い、国体予選において個人および団体の両方で優勝を飾った。さらに、その後早稲田大学に進学し、相撲部に所属。大学2年次には東日本学生相撲選手権大会において団体戦で3位となる成果を上げるが、肩の故障に悩まされ、大学3年次に相撲部を退部したことで就職活動に入る。しかし、相撲への情熱が冷めることは無く、最終的には尾車部屋に入門することを決意した。

プロ入りと昇進

尾車部屋に入門したのは2009年1月のことで、早稲田大学出身の力士として70年ぶりに大相撲の世界に足を踏み入れた。入門後は学業のために半年留年しつつも、その年の1月場所で初土俵を踏んだ。

2011年7月には西幕下5枚目で全勝を挙げるという快挙を達成し、相撲界においての評価が高まり、翌年9月には関取昇進が決まった。四股名を皇風と改めた際には、尾車親方の願いが込められており、白星を重ねる力士としての期待が寄せられた。昇進に際して、水木しげるからの贈り物として『ゲゲゲの鬼太郎』が描かれた化粧廻しが話題を呼んだが、調布市の関係が影響し、交渉が長引くこととなった。

現役生活と引退

2012年には十両で進出し、結果を出していったものの怪我に悩まされることも多かった。新入幕を果たした5月場所の開始から間もなく体調を崩してしまい、その後も不安定な成績に苦しむ。最終的には2014年5月の場所で引退を発表し、現役生活を終えた。引退後の会見では、相撲界での経験を振り返り、力をつけられた瞬間に感謝の意を述べた。

引退後の活動

引退後は、相撲料理店『相撲めし 皇風ノ店』を東京都調布市で開業し、相撲を通じて人々に楽しんでもらうことを目指している。また、彼は経営コンサルタントとしても活動する意向を示しており、ビジネス分野でも手腕を発揮する可能性を秘めている。相撲界での経験を活かした活動を続けていることから、今後の展開も注目される。

主な成績

通算成績は141勝112敗で勝率は.557。幕内としては5勝8敗と苦しい成績であったが、十両優勝、幕下優勝の実績を残している。考えれば、彼の相撲キャリアはその後の人生においても未知なる可能性を秘めたものに繋がっていくことだろう。

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