益山性旭

益山 性旭（ますやま せいきょく）

益山性旭は、1954年8月26日、兵庫県に生まれた元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼は高校時代から注目されており、地元の報徳学園からスカウトを受けるも、出場機会を優先するために大阪福島商業高校に進学しました。高校3年生の時、1972年のドラフト会議では大洋ホエールズから4位指名を受けましたが、その際、当時の萱原稔監督から将来的な契約金や年俸の上限が変わる可能性を指摘され、プロ入りを拒否し帝京大学に進学しました。

大学時代

帝京大学では、首都大学野球リーグに所属し、全体の成績は優秀とは言えず、最高成績は1974年の春季リーグでの2位でした。彼は通算78試合に登板し、29勝31敗、防御率1.65、そして450奪三振を記録しました。特筆すべきは、13完封がリーグタイ記録で、彼の実力を証明する数字です。

プロ入り

1976年のドラフトで阪神タイガースから1位指名を受けて入団します。入団時の期待感は大きく、特に「首都大学リーグ屈指の左腕」と評されていました。彼の武器はカーブやフォークボールで、1977年の春季オープン戦では王貞治を三振に仕留め、その才能を見せつけました。

初先発は1977年8月12日の中日ドラゴンズ戦であり、この年は3勝をマークしました。翌年の1978年は、16試合に先発し、特に7月2日の広島戦ではあわやノーヒットノーランの快投を見せます。試合は1安打2失点という素晴らしい内容で、プロ初の完投勝利も収めました。

キャリアの波

しかし、その後は制球難に苦しみ、成績が下降する時期を迎えます。1982年には再び先発陣に戻り3勝を挙げるものの、1983年には登板機会が激減し、遂には1984年に打撃投手としてのキャリアを一時継続することとなります。左投手が不足していたため、1985年には現役復帰し、中継ぎとして8試合に登板しましたが、同年限りでの引退を決意しました。

引退後の生活

現役引退後は、大阪・十三でスナック「パウゼ堀口」を経営しました。後に2003年から焼き鳥屋「本陣」を立ち上げ、飲食業に身を投じました。プロ野球選手としての経歴を持ちながらも、地域に根付いた仕事を続けている彼の姿勢は、多くのファンに愛されています。

余話

益山性旭の名前を口にした時、他の選手から「性はセックスの性」といった爆笑を誘うエピソードも存在しますが、彼はその後に謝罪される一幕もありました。このような人間ドラマが彼のキャリアを彩っています。彼の選手としての成績はもちろん、個性的なエピソードも合わせて、益山性旭を知る上で重要な要素でしょう。

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