監国魯

監国魯（かんこくろ）とは

監国魯は、中国の南[[明]]政権下で、魯王朱以海が紹興で監国を称した際に用いられた紀年法です。隆武帝に対抗する形で使用され、彼の称号である「監国」がそのまま紀年として使われました。朱以海は皇帝に即位しなかったため、独自の元号を定めることはありませんでした。

一部の史料には、朱以海の元号として「庚寅」が挙げられていますが、その真偽は定かではありません。

起算年と末年について

監国魯の起算年と末年に関しては、史書や年表によって異なる解釈がなされています。

1645年を元年とする説
朱以海が監国を称した1645年を元年とする見解があります。しかし、この説を採用する史料や研究書では、末年が明確にされていない場合が多く見られます。

1646年を元年とする説
一方で、1646年を元年とする説も存在します。この説では、朱以海が紹興で敗退した1646年を末年とする場合と、金門に逃れて鄭成功のもとに身を寄せた1651年までを数える場合があります。

監国魯の混乱と史料による差異

このように、監国魯の起算年と末年が一定しない背景には、朱以海が皇帝として即位しなかったという特殊な事情があります。そのため、彼の活動期間をどのように区切るかによって、紀年の解釈が分かれるのです。

また、監国魯の暦法を記した史料として、『清史稿』には黄宗羲の弟である黄宗炎が「監国魯元年大統暦」を作成したことや、李長祥が「監国魯元年丙戌大統暦」を献上したことが記録されています。

西暦との対照表

監国魯は、1645年または1646年を元年とする説があり、末年も1646年または1651年とする説があります。以下に対照表を示します。

まとめ

監国魯は、南[[明]]の混乱期における独特な紀年法であり、史料によって解釈が異なるため、注意が必要です。この紀年法を理解する際には、朱以海の動向と、それぞれの史料が採用している解釈を踏まえる必要があります。

参考文献

李崇智『中国歴代年号考』（北京：中華書局、2001年1月） ISBN 7101025129
柏楊『中国歴史年表』（海口：海南出版社、2006年11月） ISBN 7544318656
* 『清史稿』

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