目黒依子

目黒依子について

目黒依子（めぐろ よりこ、1938年 - ）は、日本の社会学者であり、特に家族社会学やジェンダーの社会学、そして開発とジェンダーに関する研究で知られています。彼女は上智大学の名誉教授であり、ケース・ウェスタン・リザーブ大学で博士号を取得した経歴を持ちます。また、日本家族社会学会の元会長として、学会活動にも力を注いでいます。

人物と学歴

目黒は高知県高知市で生まれました。高知県立高知小津高等学校を卒業後、アメリカのブライアクリフ・カレッジ、ウェスタン女子大学で学びました。そして、1967年に東京大学大学院社会学研究科の修士課程を修了し、その後、1974年にケース・ウェスタン・リザーブ大学の博士課程を修了し、Ph.D.を取得しました。この優れた学歴によって、彼女は日本において重要な位置を占める社会学者としての道を歩むことになります。

教育者としてのキャリア

1971年4月には上智大学文学部の社会学科に専任講師として着任し、その後助教授や教授に昇進しました。上智大学では社会学科の教授として多くの学生を指導し、2010年には名誉教授の称号を授与されます。また、男女共同参画推進連携会議議員や国連婦人の地位委員会の日本代表など、多くの公職も務めてきました。彼女の業績は、社会学の発展に寄与し、特にジェンダー研究において先駆者的な役割を果たしています。

研究と業績

目黒は、日本におけるジェンダーの社会学研究の草分け的存在と見なされています。2013年には、公益財団法人市川房枝記念会女性と政治センターが公益法人認定を受け、彼女がその最初の代表理事を務めることになりました。この団体は、女性の政治参加を推進するためのさまざまな活動を行っており、目黒の理念を具現化しています。

2020年11月には、瑞宝中綬章を受章し、彼女の長年にわたる研究と活動に対する評価が高まりました。

出版物

目黒の著書には、社会学の象徴的な作品が数多く存在します。代表的な著作には『主婦ブルース』（筑摩書房、1980年）、『女役割』（垣内出版、1980年）、『個人化する家族』（勁草書房、1987年）、『結婚・離婚・女の居場所』（有斐閣、1990年）、『ジェンダーの社会学』（放送大学教育振興会、1994年）などがあります。これらの著作は、彼女の研究分野における洞察や見解を反映しており、社会学における議論の発展に寄与しています。

結論

目黒依子は、彼女の研究と公私にわたる活動を通じて、日本の社会学、特にジェンダー問題における重要な声となっています。彼女の業績は、多くの研究者や社会運動に影響を与え、今後も彼女の研究が注目され続けることは間違いありません。

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