相模原市コミュニティバス

相模原市コミュニティバス

概要

相模原市コミュニティバスは、神奈川県相模原市にて運行される市民のためのバスです。運行は神奈中タクシーの相模原営業所に委託されています。このバスは、地域の利用者に便益をもたらす重要な交通手段として、特に高齢者や交通弱者の生活を支える役割を果たしています。

現在、コミュニティバスは「せせらぎ号」と「ピンくる号」という2つの主な路線で構成されています。「せせらぎ号」は緑区を運行し、「ピンくる号」は中央区を担当しています。なお、「ピンくる号」は、東京都町田市まで乗り入れる区間があります。詳しい運行内容は後述の「現行路線」で説明します。

最初に両路線を運行していたのは相模神奈交バスで、その後2017年には神奈川中央交通東に、さらに2024年からは神奈中タクシーに移管されています。運行形態としては一般のバスと同様で、路線番号や乗降方式も統一されています。

歴史

相模原市の路線バスは、自家用車の普及や国道16号の渋滞によって利用者が次第に減少していました。この状況を受けて、2003年の大規模路線再編が行われ、さらなる対策として2005年にコミュニティバスの検討が始まりました。2006年1月から実証運行がスタートし、交通の不便な地域に住む高齢者やその他の交通弱者のための生活交通を確保することが目的とされました。

実証運行開始時には「1便あたり10人以上の輸送」と「収支比率50%以上」の条件が設定されていました。この勤務努力の結果、2009年には運行条件が満たされることとなり、「せせらぎ号」として本格運行に移行しました。この頃から利用促進活動も行われ、コミュニティバスの存在が広く認知されるようになりました。

現行路線

せせらぎ号

「せせらぎ号」は、橋本駅南口を起点に緑区内を運行します。運行する主要な停留所には、アリオ橋本、北の丘センター、相模川自然の村などがあります。平日・土日関係なく毎日運行され、便数も安定しています。2021年にはダイヤ改定が行われ、運行本数は維持されています。

ピンくる号

「ピンくる号」は、主に中央区を走行し、矢部駅・相模野病院前と淵野辺駅北口をつなぐ循環路線です。この路線は、その名の通りピンとくる利用形態として始まり、2014年から実証運行が開始されました。運行経路はラケット型で、東京都町田市との接続も含まれています。また、2016年には経路が変更され、利便性が向上しました。

運賃

相模原市のコミュニティバスの運賃は、地域間での不公平を防ぐため、神奈川中央交通の一般路線バスと同様に設定されています。ICカードによる支払いも可能で、小児運賃はお得な価格を維持しています。特筆すべきは、精神障害者保健福祉手帳を持つ方も割引が受けられる点です。

車両

両路線では、専用の小型ノンステップバスを運行しています。初代車両はディーゼル仕様として導入され、その後エコカーへの移行も進んでいます。相模原市のイメージを反映したデザインも魅力の一つで、利用者に親しまれています。

まとめ

相模原市コミュニティバスは、地域の交通弱者に向けて設計された重要な交通手段です。市民の生活を支え、移動を便利にするために今後も運行が続けられることでしょう。

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