相模鉄道の蒸気機関車

相模鉄道の蒸気機関車

相模鉄道は、現行のJR東日本相模線や神中線で使用された蒸気機関車を含む歴史的な鉄道会社です。1919年に合併した神中鉄道や、その前身である神中軌道の蒸気機関車についても言及しつつ、相模鉄道の蒸気機関車の特性とその運用の歴史を探ります。

相模鉄道について

相模鉄道は、1943年に相模鉄道と神中鉄道が合併する以前は「相模鉄道」と表記されていました。以降は、略称として「相鉄」が用いられています。本項では、相模鉄道の蒸気機関車についてその特性や導入された背景を詳細に解説します。

蒸気機関車の一覧

100形

1920年には鉄道省から払い下げられたテンダー機関車5100形5100・5101が、相模鉄道での使用を開始しました。元は1873年に英国で製造されたもので、相模線開業の準備にも使用されました。しかし、1927年には新たに導入された3300形が主導するようになり、以降100号は加悦鉄道に譲渡され、101号は1950年に廃車となりました。この機関車は相鉄で唯一のテンダー機関車となりました。

1形 (相模鉄道)

1924年から1926年にかけて製造された1形は、相模鉄道で4両が在籍していました。後に、1944年に鉄道省に編入され、1355形に改番されました。

3300形

1927年に鉄道省からの払い下げを受けて導入された3300形は、軸配置1C1のタンク機関車で、鉄道省時代と同じ番号で4両が在籍しました。製造はアメリカのボールドウィン社によるもので、山陽鉄道や九州鉄道からの引き揚げ車両でしたが、すべて1932年には廃車となります。

10形 (相模鉄道)

1941年に国鉄から取得した870形のタンク機関車は11として配置され、1943年には同型の872号も追加されました。これらはいずれも1897年製で、相模線で運用された後、1951年に廃車されました。

20形・C12形

1942年に製造されたこれらの機関車は鉄道省のC12形向けに供給されたもので、相模線の編入後はC12形の274・275号機として知られています。いずれも1944年には他の番号に改番されることとなります。

C10形

この機関車は日本車輌製造で製造された飽和式タンク機関車であり、元は海軍向けに発注されたものでした。戦後は工事省に移管された後、1946年に借り入れを経て1948年に正式に相模鉄道に属することになります。ただし当機は1949年には休車となり、翌年には廃車となります。

神中鉄道について

相模鉄道との合併後、神中線では新たな蒸気機関車が導入されましたが、本記事ではその一部に焦点を当てます。

1形 (神中鉄道)

1920年にアメリカのポーター社から2両が輸入されたタンク機関車で、こちらも1949年に余剰となり廃車の運命をたどりました。

3形

こちらは1926年に汽車会社で製造された機関車で、2両が在籍し、旅客用に使用されましたが、1951年には廃車され、その後は保存の運命を迎えます。

これらの機関車の運用は、相模鉄道の歴史に深く根付いており、当時の運輸事情や地域の発展に寄与しました。今もなお地元の人々に愛される存在として、相模鉄道の蒸気機関車はその歴史を物語っています。

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