相羽式ツバメ六型軽旅客機
相羽式ツバメ六型軽旅客機
相羽式ツバメ六型軽旅客機（あいばしきツバメろくがたけいりょかくき）は、日本の東京航空によって開発された軽旅客機です。この機体は、相羽式ツバメ七型という類似機と併せて運用されることもあります。名称には、漢数字と算用数字を用いた表記があるため、「相羽式ツバメ6型」とも呼ばれます。
概要
この機体は1935年（昭和10年）12月に東京航空が開発に着手し、同社が運用する旅客機を自社で製造しようという経済的かつ合理的な方針に基づいています。蒲田に設立された飛行機製造工場での作業が開始され、帝国飛行協会からの支援を受けて第1号機が開発されました。同年の11月には、登録記号「J-BABC」を持つ機体、通称「ペルー同胞号」が完成しました。続いて、相羽式ツバメ七型が1936年12月に完成し、こちらの登録記号は「J-BABE」となっています。
両型は東京航空のエアタクシーサービスの運航にも用いられ、羽田飛行場を拠点に、短時間の遊覧飛行が行われました。具体的には、約5分のフライトで運賃は10円という手軽さが魅力でした。
構造と性能
相羽式ツバメ六型の機体は、日本海軍から払い下げられた三式二号陸上初歩練習機を基に独自に設計された複葉機です。この機体は、主翼や水平尾翼、降着装置としての固定脚に三式初練の部品を流用し、垂直尾翼は一〇式艦上偵察機のものであるなど、様々な部品を改修して製作されています。胴体は木製の骨組みを使用し、外部には羽布と合板が張られている新造品です。乗客は最大で3名まで収容可能で、快適なキャビンを備えています。
相羽式ツバメ七型では、客室の後方への拡張が行われ、それに伴い新たな窓も追加されました。また、艤装にも改良点が見られます。これらの改良により、機体は操縦性や安定性に加え、稼働率の向上を達成しました。
技術的特徴
相羽式ツバメ六型と七型の優れた特徴は、軽量でありながら高い性能を発揮することです。これにより、短距離の遊覧飛行やエアタクシーとしての利用が可能でした。これらの機体は、日本における航空史の中でも重要な位置を占め、軽旅客機の一例として多くの支持を得たのです。
諸元
出典には、野沢正の『日本航空機総集 九州・日立・昭和・日飛・諸社篇』や小川利彦の『日本ヒコーキ大図鑑 下』があります。これらの資料は、相羽式ツバメ六型に関する詳細な数値情報やデザインについての情報源としても貴重です。
参考文献
関連項目
このように、相羽式ツバメ六型軽旅客機は東京航空によって開発された重要な航空機の一つであり、今後の日本の航空業界にも影響を与えた存在となりました。
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