相良守次

相良守次（さがら もりじ）

相良守次は、20世紀の日本の心理学界において重要な役割を果たした人物です。1903年に山形県鶴岡市で生まれ、1986年に生涯を閉じました。東京大学の名誉教授であり、心理学の研究と教育に大きく貢献しました。

生涯

相良守次は、相良守一の次男として生まれました。荘内中学校を経て、水戸高等学校を卒業後、東京帝国大学（現在の東京大学）に進学し、心理学科を卒業しました。その後、東京帝国大学文学部の助手となり、研究者としてのキャリアをスタートさせます。

1936年には成城高等学校の教授に就任し、教鞭を執りました。1943年には東京帝国大学文学部心理学科の助教授となり、1952年に教授に昇進しました。同年、「逆向抑制の心理学的研究」により文学博士号を取得しています。1964年に東京大学を定年退官し、名誉教授となりました。

退官後も、東京女子大学や湘南工科大学、文教大学で教鞭を執り、後進の育成に尽力しました。

学会活動

相良守次は、学会活動も積極的に行いました。1961年から1964年まで日本心理学会の会長を務め、日本の心理学の発展に貢献しました。また、1962年から1981年まで日本宇宙航空環境医学会の理事、評議員を務めました。

叙位・叙勲

相良守次の功績は高く評価され、以下の叙位・叙勲を受けています。

1943年（昭和18年）11月1日 - 正七位
1974年（昭和49年）5月4日 - 勲三等旭日中綬章
1986年（昭和61年）11月7日 - 正四位

親族

相良守次の親族には、以下のような人物がいます。

祖父：相良守典 - 庄内藩士、官吏
兄：相良守峯 - 独文学者
岳父：小牧健夫

著書

相良守次は、多数の著書を執筆し、心理学の普及に貢献しました。主な著書として、以下が挙げられます。

『日本詩歌のリズム』(1931年)
『國語韻律論』(1933年)
『韻律論』(1934年)
『学び方の科学―効果的学習の手引き』(1942年)
『行動と生活環境』(1942年)
『記憶とは何か』(1950年)
『心理学』(1951年)
『行動の理解―行動と生活環境』(1951年)
『学習実験法 人間』(1953年)
『心理学の話』(1953年)
『生産的思考』(1953年)
『現代心理学ノート』(1954年)
『芸術形象の心理 ことばのリズムを中心として』(1953年)
『心理学辞典』(1953年)
『図解心理学』(1960年)
『心理学概論』(1968年)
『欲求の心理』(1973年)

また、共編著や訳書も多数あります。

外部リンク

東京大学心理学研究室・公式HP
（社）日本心理学会・公式HP
日本宇宙航空環境医学会・公式HP

相良守次は、日本の心理学の発展に大きく貢献した人物であり、その功績は後世に語り継がれています。

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