真壁氏幹

真壁氏幹の生涯

真壁氏幹（まかべ うじもと、1550年9月12日－1622年4月17日）は、戦国時代から江戸時代にかけて活躍した武将であり、常陸国の真壁城主を務めた。彼は平氏の出身で、父は真壁久幹であり、弟には義幹がいる。

初期の生涯

彼は天文19年、常陸国で真壁氏の家に生まれ、永禄年間に真壁氏の当主となった。当初から、彼は佐竹義重に仕え、北条氏との戦いにおける最前線で活躍した。特に彼は、長さ約2メートルの木製の武器「樫木棒」を用いた戦闘スタイルで知られ、その強さから「鬼真壁」と称されていた。この渾名は、彼の卓越した武勇を称えるものであった。

戦闘と活躍

真壁氏幹は、佐竹氏の重要な合戦にほぼすべて参加し、真壁と筑波の二つの郡で4,500石の領地を得ている。1585年と1588年には江戸重通と大掾清幹の間で発生した府中合戦において、氏幹は特に清幹を支援するため出陣した。彼はこの戦いで敗れたものの、和平の仲介役となり、佐竹氏に従いながらも真壁氏の利益を考慮する姿勢を見せることができた。

天正18年には、豊臣秀吉の小田原攻めに参加し、佐竹義宣に従って出陣の際に秀吉にも会見した。この結果、真壁氏は完全に佐竹氏の家臣となったが、他の有力大名のように滅ぼされることはなかった。その後、文禄の役では義幹と共に朝鮮に渡った。

家族と後の生涯

氏幹には嗣子がいなかったため、弟の義幹の子である甥・真壁房幹を養子として迎え、慶長3年には家督を譲った。関ヶ原の戦いの後、佐竹氏が秋田に移封された際には彼は常陸国に留まった。元和8年、氏幹は亡くなり、下館の常林寺に埋葬された。

一字付与と学び

彼の名前には北条氏政から得たとされる一字が含まれているが、一説には足利義氏からの可能性も提唱されている。また、氏幹は塚原卜伝から剣術を学んだと言われており、その後、霞流棒術を創始した。彼は同門の斎藤伝鬼房と腕を競い合ったと言われる。

真壁氏幹の影響

氏幹が佐竹氏に所属しながらも常陸国の国衆として独自の行動を取っていたことは興味深い。府中合戦での清幹支援や、織田信長に対して独自に使者を送った経験からも、彼の武将としての姿勢が伺える。彼の最後の日まで、佐竹氏の影響を受けつつも、真壁氏としての独立性を保つ姿勢がありました。謝意を伝えたり、合戦に参加したりと、彼の行動はその後の時代においても重要視され続けています。

真壁氏幹の生涯は、戦国時代の混沌とした状況の中での忠義と独立を象徴する存在であった。

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