真宗誠照寺派

真宗誠照寺派の概要

真宗誠照寺派は、福井県鯖江市にある誠照寺を本山とする浄土真宗の一派です。この派閥は、親鸞を宗祖とし、約70の末寺を擁しています。誠照寺派はその独自の歴史と教義を持ち、多くの信者に支持されています。

歴史の背景

真宗誠照寺派は、親鸞の教えを基に形成され、特に如道を中心とした如道教団からの流れを汲んでいます。この教団内の道性という人物が直接的な祖先にあたります。寺伝によれば、親鸞は承元の法難によって越後国に流罪となる途中、越前国上野ヶ原の豪族波多野景之の別荘に立ち寄り、そこに弥陀本願の教えを説いたとされているのがこの派の始まりです。この出来事により、上野ヶ原は真宗における重要な聖地と見なされ、それにちなんで「車の道場」と呼ばれるようになりました。

景之は親鸞の教えに感化され、彼自身も念仏を唱えるようになりました。また、景之は親鸞の五男である道性を迎え入れ、その息子である如覚が後に誠照寺を創建することにつながります。景之は、自らの土地を如覚に寄進し、真照寺としての寺号を賜りました。道性は新たに證誠寺も設立して教えを広め、その後、如覚との父子関係を通じて広がりを見せました。

教えの発展

道性と如覚の父子は、正信偈や和讃を通じて教線を広げていき、勧化章も創始しました。彼らの続く努力により、誠照寺派は越前国から加賀国、さらには越後国や美濃国へとその影響を及ぼしました。特に、永享9年（1437年）には後花園天皇から誠照寺の勅願を受け、大きな勢力を誇りました。しかし、この繁栄も戦国時代における本願寺との対立や兵火により脅かされ、戦争の影響を強く受けることになりました。

衰退と復興

戦国時代の混乱の中で、誠照寺派は何度かの被害に遭い、特に柴田勝家の側で賤ヶ岳の戦いに参加した際には羽柴秀吉の報復に遭い、寺院は破壊されることとなりました。その後、江戸時代には天台宗の末寺として再編されましたが、法主が代々西園寺家の猶子としてその立場を保つことで、経営が立て直されました。また、二条家から法主を迎えたことも寺院の地位向上に寄与しました。

第15代法主である秀諴の下、誠照寺は「閻浮檀金手引阿弥陀如来」の秘仏を本尊として広く信仰を集め、復興を果たしました。1880年には独立した真宗誠照寺派としての正式な地位を確立しました。

歴代法主の名

真宗誠照寺派の歴史には、多くの法主が存在します。その中で特に親鸞や道性、如覚、秀覚から続く名は、派の精神を受け継いでいます。

現在の誠照寺派

真宗誠照寺派はその長い歴史を通じて、信仰と教義の深化を続けており、関連する寺院や大学も設立されています。このようにして、誠照寺派はその教えと伝統を守り続けているのです。

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