誠照寺

誠照寺：歴史と文化が息づく福井の寺院

福井県鯖江市に佇む誠照寺は、真宗誠照寺派の本山として知られる由緒ある寺院です。上野山を背に、九品院の院号を有し、阿弥陀如来を本尊として祀っています。

1208年から続く歴史

誠照寺の起源は、1208年まで遡ります。この年、波多野景之の屋敷において、親鸞聖人が初めて法を説かれたことが、その始まりと伝えられています。その後、如覚の代に現在地に移転し、真照寺と称されました。永享年間（1429～1441年）には、現在の「誠照寺」へと寺号が改められました。

歴史の舞台裏では、幾多の試練がありました。1575年（天正3年）、柴田勝家による北庄入城の際に兵火に見舞われ、焼失するという苦難を経験しています。しかし、その後復興を果たし、江戸幕府より朱印状を与えられるなど、庇護を受けながら発展を続けました。江戸時代には、天台宗輪王寺の院家として栄えましたが、明治11年（1878年）に独立し、真宗誠照寺派を形成、その本山としての地位を確立しました。

寺院が誇る貴重な文化財

誠照寺には、歴史と文化を物語る貴重な文化財が数多く残されています。

福井県指定文化財:

四足門：寺院の威厳を示す象徴的な門です。
紙本金地著色日月松楓図：精緻な筆致で描かれた、美しい絵画作品です。
刺繍阿弥陀如来像：繊細な刺繍で表現された、阿弥陀如来の尊厳を感じさせる像です。
髪繍六字名号：独特の技法で施された、信仰の深さを物語る作品です。

鯖江市指定文化財:

鐘楼：荘厳な鐘の音色が響き渡る、寺院のシンボル的な建造物です。
御影堂：本尊を安置する重要な建物です。
阿弥陀堂：阿弥陀如来を祀る堂宇で、静謐な空間が広がります。
洪鐘（梵鐘）：古来より伝わる鐘で、その響きは歴史の重みを感じさせます。

これらの文化財は、誠照寺の歴史と文化を今に伝える、貴重な遺産となっています。

アクセス

誠照寺へのアクセスは良好です。

ハピラインふくい線 鯖江駅より徒歩約700m
福井鉄道福武線 西[[鯖江駅]]より徒歩約200m
* 北陸自動車道 鯖江ICより国道417号経由 約2km

電車でも車でもアクセスしやすく、観光の拠点としても最適です。

まとめ

800年以上の歴史を誇る誠照寺は、親鸞聖人の教えを礎に、幾多の困難を乗り越えて現在に至っています。数多くの文化財を有し、静寂の中に歴史の息吹を感じられる、魅力あふれる寺院です。福井を訪れた際には、ぜひ足を運んで、その歴史と文化に触れてみてください。

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