真崎秀樹

真崎秀樹

真崎秀樹（まさき ひでき）は、1908年4月1日に生まれ、2001年11月14日に没した日本の外交官です。特に、昭和天皇の通訳として長年その傍に仕えたことで知られています。彼の父は陸軍大将の真崎甚三郎であり、妻の父は貴族院議員の長谷川赳夫という家系に生まれました。

生涯

佐賀県出身の真崎秀樹は、東京府立第四中学校、一高を経て、1931年に東京帝国大学法学部を卒業しました。その後、1934年に外務省情報部嘱託としてキャリアをスタートさせ、1939年には外務省翻訳官に就任しました。1940年には大使館二等通訳官として中華民国・上海に駐在し、翌年にはアメリカに赴任しました。1942年には再び中華民国・上海に勤務し、一等通訳官に昇進、同年10月に帰国しました。1943年には陸軍通訳官として比島軍政監部に配属され、その後大使館三等書記官も務めました。

第二次世界大戦終結後の1945年には、終戦中央連絡官として活動し、1948年には連調中央連絡調整官に就任しました。1949年からは外務省連絡局地方課、1950年には同局法制課長、1951年には外務省国際協力局四課長、1953年には外務省情報文化局二課長を歴任しました。1954年にはアメリカ一等書記官、同年10月にはニューヨーク領事に任命されました。その後、1956年にはイギリス一等書記官を務めました。

1959年からは宮内庁侍従職御用掛として昭和天皇の通訳を務めることになり、1964年からは駐アフガニスタン大使として海外に赴任しました。1968年に臨時外務省事務を経て、1969年に免官となり、その後外務省参与として1994年まで活躍しました。また、1969年から1989年まで再び宮内庁御用掛として天皇の通訳を務めました。

2001年11月14日、前立腺癌のため東京都世田谷区の自宅で93歳で亡くなりました。

著作

真崎秀樹は、昭和天皇の通訳としての経験をまとめた著書を出版しています。

『側近通訳25年 昭和天皇の思い出』（読売新聞社、1992年）ISBN 9784643920987
『側近通訳25年 昭和天皇の思い出』（中央公論新社〈中公文庫〉、1999年）ISBN 9784122035539

これらの著書は、彼の通訳としての視点から見た昭和天皇の姿や、当時の宮中の様子を知る上で貴重な資料となっています。

まとめ

真崎秀樹は、外交官としてのキャリアを通じて、国内外で重要な役割を果たしました。特に、昭和天皇の通訳としての長年の貢献は、彼の名前を広く知らしめることとなりました。彼の生涯は、外交官としての活動と、天皇の側近としての貢献の両面から、日本の近代史を考える上で重要な視点を提供しています。

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