真璃子のオールナイトニッポン

『真璃子のオールナイトニッポン』は、1990年 4月4日から1992年 10月7日まで、ニッポン放送の深夜番組『オールナイトニッポン』水曜2部で放送されていたラジオ番組です。パーソナリティは歌手の真璃子が担当しました。

番組概要

真璃子は、本番組以前にもニッポン放送で『真璃子のときめきホームルーム』という番組を担当していましたが、『真璃子のオールナイトニッポン』はそれに続くレギュラー番組となりました。

番組のコンセプトは「とびっきりの朝」。オープニングの挨拶は「おはようございます」から始まるという、深夜番組としては異例なものでした。リスナーからのメッセージを大切にし、ハガキ一枚一枚にじっくりと目を通し、丁寧に紹介していました。オンエアされる楽曲も新曲だけでなく、1970年代、1980年代の懐かしい曲も多く、落ち着いた雰囲気で、当時のハイテンションな深夜番組とは一線を画していました。そのため、長距離トラックの運転手や年配のリスナーなど、幅広い層から支持を集めました。

番組では、ハガキやメッセージが採用されたリスナーを「とびっきりの朝の会員」とし、会員証と会報『この指とーまれ』をプレゼントしていました。エンディングでは、メッセージを紹介したリスナーの名前だけでなく、ディレクターや構成作家など、スタッフの名前も読み上げ、感謝の言葉を述べていました。

番組の最後は「あなたにとって素敵な一日になりますように」という言葉で締めくくられていました。最終回では「あなたにとって素敵な日々になりますように」という言葉で幕を閉じました。

オープニングテーマは、番組開始当初はアート・ガーファンクルの『So Much in Love』、後期は松居慶子の『The First Four Years』が使用されました。番組中のフィラー音楽には、ディズニー映画の音楽やオールディーズがよく流れていました。

主なコーナー

イエスタデイ・ワンス・モア: リスナーから寄せられた曲のリクエストとその曲にまつわるエピソードを紹介する、番組の代表的なコーナー。カーペンターズの『イエスタデイ・ワンス・モア』がテーマ曲でした。
サウンドタイムマシーン: 1970年代、1980年代のコンサート音源を放送するコーナー。アコースティック・アルケミーの『キャラバン・オブ・ドリームス』がテーマ曲でした。
詩を朗読するコーナー: リスナーから寄せられた詩を真璃子が朗読し、その詩に合った曲を流すコーナー。

その他、「早起きおやじ」「悪いことしたなぁ～」「はじめてのコーナー」「青年の主張」など、様々なコーナーが存在しました。

番組略歴

1990年 4月4日: 第1回放送。放送一曲目は東京少年の『トビキリの朝』。
1990年 8月29日: 初の公開放送「ビーチボーイズをぶっ飛ばせ!」を開催。
1991年 1月2日: 南野陽子と本田美奈子をゲストに迎える。
1991年 5月19日: 公開録音「2スタじゃあーりませんか」を実施。チーズ茶漬けの試食会も行われる。
1992年 2月5日: 山口岩男をゲストに迎える。
1992年3月11日: 放送100回を記念して「イエスタデイ・ワンス・モア・スペシャル」を放送。
1992年 5月31日: リスナーとのふれあいイベント「高尾山ピクニック」を行う。
* 1992年 10月7日: 最終回。最後の放送曲は第1回と同じく東京少年の『トビキリの朝』。

エピソード

真璃子はラジオでのトークに苦手意識がありましたが、本番組を通じて自信をつけ、ラジオが好きになったと語っています。

放送作家の松井洋介が番組構成を担当していました。

一時、伊集院光が自身の番組で「全録音番組だった」と発言しましたが、真璃子本人が後年、一部録音だったものの、生放送も行っていたことを明かしています。

2年6ヶ月の放送期間は、『オールナイトニッポン』二部制時代において、3番目に長い記録でした。

2023年の真璃子のバースデーライブでは、「イエスタデイ・ワンス・モア」のコーナーが再現されました。

『真璃子のオールナイトニッポン』は、深夜ラジオの歴史において、リスナーとの繋がりを大切にした、温かい番組として記憶されています。

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