真田幸道

真田幸道（さなだ ゆきみち）について

真田幸道は信濃松代藩の第3代藩主であり、1644年に生まれました。彼は第2代藩主の真田信政の六男（または五男とも言われる）で、2歳という若さで家督を継ぎましたが、家督を巡っては波乱の展開がありました。

幼少期からの家督継承

万治元年（1658年）、父・真田信政の死去に伴い、幸道は家督を引き継ぎますが、従兄の信利がこれに反対し、家督争いが生じました。この争いは幸道の祖父である信之の後見により一時は収束するも、その信之も同年内に亡くなると、内藤忠興が新たな後見人となりました。幸道はこのような不安定な状況の中で成長したのです。

官位の取得と藩政の運営

寛文4年（1664年）、幸道は将軍徳川家綱に御目見し、寛文9年12月には従五位下の伊豆守に叙任され、後には従四位下に昇進します。藩主としての彼は、領内の検地を実施し、幕府の命に応じて江戸城の普請や朝鮮通信使の饗応役を果たすなど、藩の顔を立てるために尽力しました。ただ、これらの出費は藩財政を圧迫する結果となりました。

武道の振興

幸道は武道に優れ、関口流柔術や神道流剣術の使い手でした。彼の武道に関する知見は、蔵書としてまとめられた作品に表れており、特に『松代侯詩集』は代表作として知られています。これにより、彼の武道に対する熱意や理解深さが伺えます。

藩名の変更と家族

また、彼は松城を松代に改めるなど、藩の発展にも寄与しました。元禄7年（1694年）には一族の真田信親に新田2千石を分知しますが、後に信親が養子縁組をしたことでその財産は戻されました。彼には実子として源次郎がいましたが早世し、その後、甥の信弘を養嗣子として迎えることになります。長兄の信就とは良好な関係を築いていたとのことです。

晩年と死去

享保12年（1727年）には江戸で死去し、享年71歳という短い人生を終えました。幸道の歴史的な業績や個人の魅力は、信濃松代藩とも密接に結びついており、彼の生涯は多くの人々に影響を与え続けました。歴史の中で彼の足跡を辿ることは、当時の藩政治や文化を理解する上で非常に重要です。

系譜

• - 父: 真田信政
• - 母: 松寿院（側室、高橋氏）
• - 正室: 豊姫（伊達宗利の娘）
• - 側室: 遠藤氏
• - 子女: 真田源次郎（生母は遠藤氏）
• - 養子: 真田信弘（真田信就の七男）

幸道の生き様は、彼の血脈を受け継ぐ家族や藩の歴史に深く刻まれており、その存在は今もなお語り継がれています。

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