真言宗善通寺派

真言宗善通寺派について

真言宗善通寺派（しんごんしゅうぜんつうじは）は、日本における真言系の仏教宗派の一つであり、古義真言宗に属します。総本山は香川県善通寺市に位置する善通寺で、宗祖は弘法大師（空海）、派祖として増俊僧正が名を連ねています。

法流と宗紋

この宗派の法流には「随心院流」があり、宗紋としては「十六菊複瓣」と「心に善字」が用いられています。

主要な寺院

• - 総本山: 善通寺（香川県善通寺市善通寺町）
• - 大本山: 随心院（京都市山科区小野御霊町）
• - 別格本山には、弥谷寺（香川県三豊市）、吉祥寺（佐賀県基山町）、浄光寺（兵庫県尼崎市）などがあります。
• - その他にも多くの末寺が存在し、福勝寺（京都市上京区）や志度寺（香川県さぬき市）などがそれにあたります。

歴史的背景

真言宗善通寺派の歴史は、仁海による曼荼羅寺（後の随心院）の開創に端を発します。仁海は真言宗の教えである事相の奥義を極め、評価を受けることで多くの弟子を育てました。その中には成尊などの著名な僧侶も含まれています。

1115年、増俊が厳覚から伝法灌頂を受け、その流派を「随心院流」として発展させました。これにより、曼荼羅寺は随心院と呼ばれるようになりました。

明治時代に入ると、政府の宗教政策により、他の真言宗の宗派と1879年に合同を結びました。しかし、1907年には随心院を本山とした真言宗小野派として再独立します。1931年には、宗名を真言宗善通寺派に改称し、今日に至っています。

行事と教義

真言宗善通寺派では、年間を通じて多くの行事が行われています。たとえば、1月1日の修正会や、4月8日の仏生会（花まつり）、6月14日の弘法大師誕生会（青葉まつり）などが代表的です。また、毎月の定例行事として、朝勤行や御法楽などが行われており、信者の信仰を深める機会となっています。

教義は古義真言宗に基づいており、その教えや修行を通じて信者たちは精神的な成長を追求しています。

組織・制度

宗務組織は法主（管長）が任期5年で選挙制であるなど、厳格に運営されています。宗務庁は善通寺内にあり、宗務総長や執行長、庶務部、教学部、財務部などが整備されています。また、日本国内に11の教区を設け、それぞれに教区長が配置されています。

結論

真言宗善通寺派は、深い歴史と伝統を持ちながら、現代社会においても信者たちの精神的な支えとなるよう努めています。その信仰と教えは、現代においても多くの人々に受け入れられています。

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