真鍋康正

真鍋康正（まなべ やすまさ）

真鍋康正氏は、1976年生まれの実業家であり、投資家です。香川県高松市出身で、地元を代表する企業グループ「ことでんグループ」の代表として、高松琴平電気鉄道（ことでん）、ことでんバス、ことでんサービスなど、グループ各社の経営を担いました。

経歴

真鍋氏の父は、ことでんグループ代表や香川日産自動車の社長を務めた真鍋康彦氏です。真鍋氏は香川県立高松高等学校を経て、1999年に一橋大学経済学部を卒業。その後、経営コンサルティング会社や投資会社で経験を積みました。

2009年、高松琴平電気鉄道に入社。2010年には取締役となり、2001年に経営破綻したことでんグループの再生と、コトデン瓦町ビルの再建準備に尽力しました。2014年には、父の後任として高松琴平電気鉄道の代表取締役社長に就任し、ことでんバス、ことでんサービスの代表取締役社長も兼務しました。

ことでんグループでの活動

真鍋氏は、ことでんグループの代表として、斬新な企画を次々と展開しました。例えば、電車の車内での演劇や、整備工場での音楽ライブ、地元のカフェと連携した文学賞の開催など、ユニークな取り組みで注目を集めました。

また、ことでんのキャラクター「ことちゃん」を積極的に活用したユーモラスなコミュニケーション戦略も展開。これにより、かつて経営破綻した企業のイメージを刷新し、ことでんを地方鉄道の中でも全国トップクラスの利益を誇る企業へと復活させました。これらの功績が評価され、2017年にはフォーブス・ジャパンの「日本を元気にする88人」に選出されました。

投資家としての活動

真鍋氏は、ベンチャー企業への個人投資家としても活動しており、ドローンベンチャーのかもめや、インバウンドスタートアップのMATCHA、建設ロボット開発の建ロボテック、クラウド型タクシー配車システム開発の電脳交通など、複数の企業の取締役を務めています。さらに、地方創生や若年層の教育支援にも力を注ぎ、一般社団法人日本金融教育支援機構の監事も務めています。

社長辞任

2023年8月21日、踏切の遮断機が正常に作動しないトラブルが相次いで発生。この事態を受け、真鍋氏は責任を取る形で高松琴平電気鉄道の社長を辞任する意向を表明しました。

真鍋康正氏は、地方鉄道の経営再建にとどまらず、地域活性化やベンチャー支援にも積極的に関わる実業家として、多方面で活躍を続けています。

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