矢作建設工業

矢作建設工業株式会社について

矢作建設工業株式会社は、愛知県名古屋市東区に本社を構える東京証券取引所プライム市場上場の総合建設会社であり、略称として「矢作建設」と呼ばれています。1949年5月に設立された同社は、主に東海地方を中心に事業を展開しており、マンション建設や名古屋鉄道に関連する工事を得意としています。

事業内容

矢作建設は、建設業に加え、不動産事業にも力を入れています。子会社の矢作地所を通じて、東海地方での分譲マンションブランド「バンベール」シリーズの提供や、商業施設の開発を行っています。また、同社は防災減災の分野にも特化しており、独自の耐震補強技術「ピタコラム」や「セスレット」、さらには地盤補強に用いる「パンウォール」など、複数の技術を保有しています。

特に、2007年から2012年にかけては「ピタコラム」を中心とした耐震補強が主力事業でしたが、その市場の縮小に伴い、2013年からは本業である土木・建築工事の拡大にシフトしています。現在では、大型物流施設や商業施設の建設、そして公共工事への取り組みを強化しています。

最近の実績

近年のプロジェクトには、東海・北陸エリアで最大規模の物流施設「DPL名港弥富」をはじめ、「イケア長久手」、「新東名高速道路新磐田スマートインターチェンジ工事」や「新東名高速道路御殿場インターチェンジ工事」などがあります。不動産事業においても静岡県磐田市での工業団地開発に取り組むなど、事業の多角化を図っています。

2020年度の業績は、売上高1066億円、営業利益73億円、営業利益率6.9%を記録し、業界内でも高水準の収益力を維持しています。さらに、2013年度から2019年度にかけて7期連続で営業利益および経常利益の過去最高を更新している実績があります。

会社の沿革

企業の設立当初から現在にかけて、多くの重要な出来事があります。1949年に設立された矢作建設は、1967年に名鉄建設と合併し、1982年に名古屋証券取引所2部に上場。その後、1991年には1部に上場し、1995年には東京証券取引所1部にも上場しました。2014年には、矢作建設の子会社である株式会社ピタコラムが株式会社ウッドピタを吸収合併しています。また、2019年にはスタイルリンク株式会社を子会社化し、分譲マンションのカスタマーサービス事業に進出しました。2022年には、矢作ビル&ライフ株式会社がスタイルリンクを吸収合併し、2023年には北和建設の全株式を取得して完全子会社化しました。

事業所とグループ会社

本社は愛知県名古屋市東区に位置し、東京、大阪、広島、福岡などに支店を持ちます。エンジニアリングセンターや鉄道技術研修センターも設置しており、専門知識の向上に努めています。矢作建設グループには、矢作地所、矢作ビル&ライフ、ヤハギ緑化、テクノサポート、ヤハギ道路、北和建設、南信高森開発など多岐にわたる関連会社があります。これらの企業がそれぞれの強みを活かし、地域に根ざした事業活動を展開しています。

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