矢野立美

矢野立美（やの たつみ）

矢野立美は、1949年4月21日生まれの日本の作曲家、編曲家で、秋田県仙北郡角館町（現在の仙北市）出身です。彼は、歌謡曲の編曲やアニメの劇伴を制作し、特にその多彩な音楽スタイルが評価されています。また、飾山舞という名前で作詞を手掛けることもあり、広範な音楽活動を行っています。

来歴

矢野は、小学校時代に合唱を、中学校ではトランペットを学びました。当初は作曲家を目指していましたが、学生時代に小学館プロダクションに曲を持ち込みスカウトされ、フォークグループとして歌手デビューしました。その後、編曲家として青木望に師事し、ホリプロで森昌子のアルバムの編曲を担当し、作編曲家としてのキャリアが始まりました。

歌手活動を辞めた後は、音楽事務所ピラミッドに所属し、歌謡曲の編曲を行いました。声優バンド「スラップスティック」の楽曲を手がけたことがきっかけで、アニメ特番『のどか森の動物大作戦』の劇伴を担当し、その後、アニメやテレビドラマ、映画などの音楽にも幅広く携わるようになりました。

初めて特撮作品を手がけた『超電子バイオマン』では、シンフォニックな要素を取り入れたことで、スーパー戦隊シリーズの音楽スタイルに新たな方向性をもたらしたと評価されています。『バイオマン』や『チェンジマン』を担当した後、『超新星フラッシュマン』のオファーも受けましたが、3年連続では息切れしてしまうと判断し、彼と同じ事務所に所属していた田中公平を推薦しました。

作風

矢野は、劇伴音楽において特にメロディラインを重視し、聴きやすい音楽作りを心掛けています。ドラマでは、予算が限られている中で効果的な音楽を制作する努力を続けています。『超電子バイオマン』では、アクションシーンに合わせるために編成を工夫した結果、予算を超過してしまった経験も語られています。彼が影響を受けた作曲家にはレナード・バーンスタイン、ジョージ・ガーシュウィン、クインシー・ジョーンズが挙げられます。

代表的な作品

矢野の作曲した楽曲には、以下のものがあります：

• - 伊倉一恵の「SNOW LIGHT SHOWER」
• - おおい大輔の「風にまかせて」
• - 河合夕子の「君に贈る声援」
• - 神谷明の「CHANCE」
• - 水木一郎の「夢もひとつの仲間たち」

また、多くのアーティストの編曲も手掛けており、赤木さとしや秋元順子、アグネス・チャンなどの楽曲が含まれます。

音楽担当作品

矢野は、以下のような作品の音楽を手掛けています：

• - アニメ『のどか森の動物大作戦』
• - 特撮『超電子バイオマン』や『電撃戦隊チェンジマン』
• - 映画『ビッグマグナム 黒岩先生』
• - ドラマ『ゴリラ・警視庁捜査第8班』

彼の音楽は、幅広い層に支持されており、一貫して多様なスタイルの作品を提供し続けています。

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