石勝線

石勝線について

石勝線（せきしょうせん）は、北海道の千歳市の南千歳駅から上川郡新得町の新得駅を結ぶ、北海道旅客鉄道（JR北海道）が運営する鉄道路線です。この路線名は、かつての令制国である石狩国と十勝国から由来しています。

路線の歴史

この路線は、1892年に夕張炭田の石炭を輸送するために開設された夕張線が起源です。その後、1981年に新しい路線が開業し、現在の石勝線が成立しました。石勝線は、道央と道東を結ぶ重要な幹線として機能していますが、その一部であった夕張線は、需要の減少に伴い2019年に廃止されました。

特徴と構造

新夕張駅以東では、日高山脈の中を通る長大なトンネルが続いています。特に、新登川トンネルは長さ5825mと、北海道の在来線の中で最長のトンネルです。その他にも、5,790mの新狩勝トンネルや4,225mの第二串内トンネルなど、幾つもの長大トンネルが連なっています。この区間には人が住む集落がほとんどなく、駅間の距離が非常に長いことが特徴です。多くの信号場は、当初は駅が設置される予定だったが、入植者の減少によって必要がなくなった経緯があります。

新夕張駅と新得駅間は、立体交差が多く設けられており、踏切は少ないため安全な運行がなされています。

夕張線の開業から廃止まで

夕張線は、1892年に北海道炭礦鉄道によって拓かれ、その後国有化されました。1968年に、南千歳駅と追分駅間が新線として延長され、1981年に石勝線として運行を開始しました。運行開始当初は、主要な幹線としての役割を果たし、札幌と道東側の十勝地方を結ぶ重要な路線となりました。特急列車も多く運行され、札幌と帯広間の所要時間が大幅に短縮されました。

一方、夕張線は資源輸送の役割を終えた後、地域交通に転換されましたが、年々利用者が減少し、2019年4月には廃止決定に至りました。

現在の運行形態

石勝線では現在、特急「おおぞら」と「とかち」が運行されており、札幌〜帯広間の幹線ルートとして活用されています。特急は、130 km/hでの運行が原則ですが、最近のトラブルにより最高速度が120 km/hに引き下げられています。日常的に約200万人が利用しているため、北海道内でも重要な役割を果たしています。

結論

石勝線は北海道の重要な交通路であり、広域輸送の利便性を高めています。その歴史は長く、地域の発展を支える幹線として様々な時代を経てきました。北海道の自然を貫通し、利用者に親しまれる鉄道路線として、今後の発展が期待されます。

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