石原宏

石原 宏：日本の電子工学者

石原宏（いしわら ひろし）は、1945年11月に生まれた日本の著名な電子工学者であり、東京工業大学の名誉教授として広く知られています。また、過去には応用物理学会の会長を務め、数々の教育と研究において優れた成果を残してきました。彼は、紫綬褒章を受賞するなど、日本の学術界における重要な人物となっています。

学歴と職歴

石原氏は1968年に東京工業大学の理工学部電子工学科を卒業しました。その後、1973年に同大学院理工学研究科の電子工学専攻の博士課程を修了し、工学博士の学位を取得しました。彼の指導教員は古川静二郎教授でした。

卒業後、石原氏は東京工業大学でのキャリアをスタートさせ、1973年には助手として採用されました。1976年には助教授に昇進し、1989年には精密工学研究所の教授となりました。さらに、2000年には電子情報通信学会でエレクトロニクスソサイエティの会長に選出され、2006年から2008年には応用物理学会の副会長、そして会長を務めました。

2010年には東京工業大学を退職し、その後は卓越教授として建国大学校物理学科で教育に従事しました。なお、彼は東京工業大学名誉教授でもあり、日本学術会議の会員としても活動していました。

受賞歴

石原氏は長年にわたり多くの賞を受賞しており、その中には1974年の電子通信学会米沢賞、1980年の手島記念研究論文賞、1990年の日本IBM科学賞、1994年の井上学術賞や市村学術賞功績賞、2000年の集積強誘電体国際シンポジウム名誉賞が含まれています。2003年には紫綬褒章が授与され、さらに、2004年、2006年には電気学会からそれぞれ特別貢献賞と業績賞を受賞しました。

また、2001年にはIEEEのフェローに、2002年には電子情報通信学会のフェローに選ばれ、2003年には応用物理学会論文賞を受賞しています。2019年には瑞宝中綬章も授与されました。

著書

石原氏は研究と教育の成果を基に数冊の著書も執筆しており、特に『半導体デバイス工学』（コロナ社、1990年）、『記録・メモリ材料ハンドブック』（逢坂哲彌、山崎陽太郎と共編、朝倉書店、2000年）、『半導体エレクトロニクス』（岩波書店、2002年）などが知られています。これらの著書は電子工学分野における重要なリソースとして、多くの学生や研究者に活用されています。

結論

石原宏氏は、電子工学の研究において大変重要な役割を果たしてきた学者です。その多岐にわたる受賞歴や、東京工業大学での長いキャリア、さらには著書は、彼の優れた業績を物語っています。今後も彼の研究成果や教育活動が、日本の電子工学分野において大きな影響を与え続けることでしょう。

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