石川よしひろのオールナイトニッポン

石川よしひろのオールナイトニッポン：深夜ラジオ黄金期の輝き

1992年から1995年にかけて放送された『石川よしひろのオールナイトニッポン』は、ニッポン放送を代表する深夜ラジオ番組の一つとして、多くのリスナーから愛された番組です。シンガーソングライターとしての顔を持つ石川よしひろの、独特の語り口と親しみやすい人柄、そして個性的なコーナーの数々が、深夜のラジオを彩りました。

番組の歴史

番組は1992年4月に月曜2部でマンスリー番組としてスタート。その後、同年10月からはレギュラー番組となり、1994年4月には火曜1部に昇格しました。1995年9月まで続いたこの番組は、多くのリスナーにとって、青春時代や深夜の癒しの時間と深く結びついた思い出深い存在となっています。

放送期間中には、いくつかのスペシャル番組も放送されました。1993年5月17日には、加藤いづみのオールナイトニッポンと合同で、『オールナイトニッポンスペシャル・ストップエイズキャンペーン』を放送。また、阪神・淡路大震災発生時の1995年1月17日には、4時間スペシャルで被災地への支援を呼びかけました。

個性あふれるパーソナリティと番組の雰囲気

パーソナリティの石川よしひろは、ミュージシャンでありながら、飾らない自然体でリスナーと語り合うスタイルが特徴でした。「アニキ」という愛称で親しまれ、リスナーとの距離の近さが番組の魅力の一つでした。番組内では、家族のエピソード、特に祖母の話を頻繁に披露していました。また、海外からの生放送や、遊び心満載の「ウソツキ放送」など、実験的な試みにも挑戦していました。渋谷公会堂や東京湾からの公開放送など、場所を移動しての放送も番組を盛り上げました。

名物コーナーの数々

番組には数々の個性的なコーナーがありました。中でも人気だったのは「必殺電報請負人」。リスナーからの依頼を受けて、番組から奇抜な電報を送るコーナーで、石川と電報局オペレーターの掛け合いが聴きどころでした。そのユニークな電報の内容と、オペレーターの戸惑い、そして石川の無茶振りにリスナーは爆笑しました。NTTからクレームがついたという逸話も残っています。

「今となってはバカゲの至り」は、リスナーの失敗談を紹介するコーナーで、「ボンバー」や「川村」といったキャラクターが生まれました。「クイズそれちゃいまんねん」は、関西弁を交えたボケとツッコミのやり取りが特徴的なクイズコーナーでした。「3つのお約束」では、日常の出来事を3つのネタに仕立て上げ、大賞を決める人気コーナーでした。

その他にも「兄貴に任せろ」「なんでもバラッド」「午前2時の男、助けて!ハーモナイザー」「外人さんの勘違い」「てやんでえアイドルクイズ」「涙の失恋レストラン」「芸能人口癖三段オチインタビュー」「よえ〜」など、多様な企画がリスナーを楽しませました。番組の最後にあった「家族の晩餐」では、リスナーからのハガキを紹介し、時に真剣な人生相談にも答えていました。

ゲスト出演者とスタッフ

番組には、大友康平、中村正人、福山雅治、中居正広、TOKIO、KinKi Kidsなど、豪華なゲストが出演しました。また、加藤いづみ、荘口彰久、久保こーじといったパーソナリティやアナウンサーも出演し、番組を盛り上げていました。スタッフには、安岡喜郎、勅使川原昭、宮川賢といったベテランたちが名を連ねています。

音楽とジングル

番組では、石川よしひろ自身の楽曲のほか、オールディーズの楽曲を多く使用していました。特に火曜1部では、フィラーとして多くのオールディーズが流れていました。ジングルには、石川自身の楽曲「素直になれない」「原宿トワイライト」「名前のない夢」などが使用されていました。

2009年の復活

2009年には、ニッポン放送携帯サイトで『帰って来る！石川よしひろのオールナイトニッポン』が配信され、当時のメンバーが集結して、番組が復活しました。この配信によって、再び多くのリスナーが『石川よしひろのオールナイトニッポン』の世界を体験することができました。

まとめ

『石川よしひろのオールナイトニッポン』は、個性豊かなパーソナリティ、名物コーナー、豪華ゲスト出演など、数々の魅力が詰まった番組でした。深夜ラジオ黄金期の代表的な番組の一つとして、多くのリスナーの記憶に刻まれています。その独特の雰囲気と、リスナーとの一体感を改めて振り返ると、その人気がいかに大きかったのかを理解できます。そして、2009年の復活は、番組への変わらぬ愛と人気を証明するものでした。

もう一度検索