石川県道53号岩間一里野線

石川県道53号岩間一里野線について

石川県道53号岩間一里野線は、石川県白山市尾添地区を起点とし、国道360号と接続する主要地方道です。この道路は、岩間温泉と麓の尾添集落を結ぶ役割を担っており、手取川上流部の支流、尾添川や丸石谷に沿って崖地を縫うように進むルートとなっています。

道路の特徴

この県道の大きな特徴は、その険しさにあります。全区間の大部分が未改良であり、道幅は狭く、普通自動車でもすれ違いが困難な箇所が点在します。特に、起点の岩間温泉から新岩間温泉までの区間は未舗装で、一般車両の乗り入れはできません。この区間には施錠されたゲートが設置されており、白山などへ登山する人はここから徒歩で移動する必要があります。また、沿道には民家が全くなく、冬季は閉鎖されるため通行不能となります。

歴史

この道は、かつて「尾添往来」と呼ばれ、大正時代初期までは歩荷による往来がありました。その後、馬車道や車道が整備され、1960年には一般県道「岩間瀬戸野線」として認定されました。1970年代には、白山スーパー林道（現在の白山白川郷ホワイトロード）の建設に伴い、沿線住民から道路改修の要望が上がり、一部区間の改修や冬季通行が可能になりました。1993年には、一部区間が国道360号と重複し、主要地方道に指定されました。1994年には、現在の石川県道53号岩間一里野線として認定されています。

ルートと周辺

岩間一里野線は、白山市尾添地区の自然豊かな地域を通過します。沿線には、国の特別天然記念物に指定されている岩間の噴泉塔群や、岩間温泉、新岩間温泉などの施設があります。また、白山への登山ルートとしても利用されており、多くの登山者が訪れます。

詳細データ

• - 起点：石川県白山市尾添カ部9番甲番地（岩間温泉）
• - 終点：石川県白山市尾添ト部61番3地先（国道360号・白山白川郷ホワイトロード交点）
• - 総延長：8.82km
• - 未改良区間：8.243 km (全区間の93.5%)

参考文献

• - 『道路現況調書』 石川県土木部道路整備課（2010年、2009年）
• - 『角川日本地名大辞典 17 石川県』角川書店 (1981年)
• - 『石川県尾口村史 第3巻 通史編』 尾口村史編纂専門委員会 (1981年)

関連項目

• - 石川県の県道一覧

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