石川総親

石川総親（いしかわ ふさちか）

石川総親は、江戸時代後期に常陸下館藩の第6代藩主を務めた人物です。伊勢亀山藩石川家からの分家である石川家の8代目にあたります。彼は、その短い生涯の中で、藩の財政難という困難に直面しました。

生い立ちと家督相続

天明8年（1788年）9月10日、石川総親は越後長岡藩主・牧野忠精の次男として誕生しました。幼少の頃から、将来を嘱望されたのでしょう。寛政8年（1797年）12月29日、彼は常陸下館藩の先代藩主である石川総般の養嗣子となります。この養子縁組は、石川家における後継者問題を解決するための重要な措置でした。さらに、総親は養父である総般の養女、つまり総弾の娘と婚姻し、石川家の一員としての立場を確固たるものとしました。

享和2年（1802年）、養父である石川総般が亡くなると、石川総親は家督を継ぎ、下館藩の藩主となりました。当時の下館藩は、財政状況が非常に悪く、藩政運営は困難を極めていました。

藩政と早世

藩主となった石川総親は、直ちに藩の財政再建に取り組みました。その一つの方策として、倹約令を発令し、藩士や領民に質素な生活を奨励しました。しかし、これらの政策は十分な効果を発揮することができず、藩の財政は依然として厳しい状況が続きました。石川総親は、この財政難という大きな問題に苦慮し、解決策を見出せないまま、文化5年（1808年）9月25日、または9月29日に21歳という若さでこの世を去りました。

彼の突然の死は、藩にとって大きな損失であり、多くの人々がその死を悼みました。

後継と系譜

石川総親の死後、下館藩の家督は、養父である石川総般の長男で、総親の養嗣子となっていた石川総承が継ぎました。これにより、石川家は再び新たな藩主を迎えることとなりました。

石川総親の系譜は以下の通りです。

実父：牧野忠精（越後長岡藩主）
養父：石川総般（常陸下館藩主）
正室：石川総般の養女（石川総弾の娘）
養子：石川総承（石川総般の長男）

石川総親は、若くして亡くなったため、藩主としての在任期間は短かったですが、その短い生涯の中で、藩の財政再建に尽力しました。彼の功績は、後世に語り継がれています。

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