石川総般

石川総般（いしかわ ふさつら）

石川総般は、江戸時代中期に常陸下館藩の第5代藩主を務めた人物です。伊勢亀山藩石川家分家の7代目にあたります。

生涯

宝暦7年（1757年）、常陸下館藩の第3代藩主であった石川総候の五男として生まれました。幼少期からどのような教育を受けたのかは記録には残されていませんが、武士としての教養を身につけて成長したと考えられます。

寛政7年（1795年）、兄で先代藩主の石川総弾の養嗣子となりました。同年、総弾が亡くなったため、9月5日（10月17日）に家督を相続し、下館藩の第5代藩主となりました。藩主就任後、同月15日（10月27日）には将軍徳川家斉に謁見し、同年12月17日（1796年1月26日）には従五位下・中務少輔に叙任されました。これらの出来事は、総般が藩主として幕府に認められたことを示すものです。

しかし、藩主としての在任期間は長くなく、享和2年11月17日（1802年12月11日）に世を去りました。享年は不明ですが、当時の平均寿命から考えると、比較的若い年齢での死であったと考えられます。

総般の死後、越後長岡藩主・牧野忠精の次男である総親が、先代総弾の娘であり、総般が養女としていた女性と結婚し、家督を継ぎました。このことから、総般には男子がいたものの、後継者とせずに、養子を迎えたことがわかります。

系譜

父母

実父：石川総候（第3代常陸下館藩主）
養父：石川総弾（第4代常陸下館藩主）


子女

長男：石川総承
次男：石川総安
娘：水野元貞室
娘：石川総功室
娘：石川総集室
娘：石川成伊室


養子・養女

養子：石川総親（牧野忠精の次男、後に第6代常陸下館藩主）
養女：石川総親室（石川総弾の娘）


石川総般は、藩主としての期間は短かったものの、その後の下館藩の歴史において重要な役割を果たしました。特に、後継者を指名するにあたって、家門の安定を考慮した結果、越後長岡藩から養子を迎えるという決断を下したことは、特筆すべき点です。この決断が、後の下館藩の発展にどのように影響を与えたのか、今後も研究が進められることが期待されます。

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