石川進

石川進について

石川進（いしかわ すすむ、1933年7月13日 - 2012年10月29日）は、日本の著名な男性歌手、声優、俳優であり、サウンドファーム音楽事務所に所属していました。栃木県足利市で生まれ、東京薬科大学薬学部を卒業した彼は、独自の歌声で1960年代から1970年代にかけて広く知られるようになります。特に彼の愛らしい風貌から「キューピーちゃん」として親しまれたことが特筆されます。「いってみよ～う！」というフレーズは彼の代表的なキャッチフレーズでもありました。

経歴

石川進の音楽キャリアは少年時代に始まり、終戦後の混乱の中で近所に住むアメリカ兵の歌うブルースに感銘を受け、彼と親しくなることによってウクレレを贈られるところからスタートしました。高校時代からプロのバンドに参加しながらも、彼は東京薬科大学に進学します。この間、プロミュージシャンを目指して音楽活動を続けました。1953年にはハワイアンバンド『大塚竜男とパームセレナーダーズ』に参加し、音楽界にデビュー。1958年には『ダニー飯田とパラダイス・キング』に加わり、坂本九と共に人気を博し、「キューピーちゃん」の愛称が定着しました。

1962年にはバンドを脱退し、本格的にソロ活動を開始します。俳優や声優、さらにはテレビ番組の司会者といった多岐にわたる分野でも活躍しました。1965年にはアニメ『オバケのQ太郎』の主題歌を歌い、これが大ヒット。彼の歌声は、藤子不二雄作品のアニメに欠かせないものとなり、1969年まで多くの名曲を歌い上げました。1968年にはモスクワ映画賞を受賞し、2012年には声優として『アニソンバカ一代』の著者キムラケイサクに言及され、その功績が再評価されることとなります。

テレビと映画

1965年からは日本テレビの『おはよう!こどもショー』の司会を務め、子供たちに人気を博しました。この番組では、彼は「きゅーぴーちゃんのうた」や「ニョキニョキ節」など、数々の楽曲を披露しました。また、彼は『ウルトラマン』のイデ隊員役に選ばれましたが、スケジュールの都合で降板。その後、彼は『ウルトラ怪獣音頭』を歌うことになり、その歌声は多くのファンに愛されました。

1982年には愛知県岡崎市に音楽学院を開校し、その後カラオケ喫茶を併設した新しい形態に移すも、経営が厳しくなり、1989年には暴力行為の容疑で逮捕されるという事件に巻き込まれました。逮捕理由は、知人らと共謀しラブホテル経営者を脅迫したとされるもので、彼は容疑を否認し続けました。

晩年と死去

その後、石川はハワイアンバンド『石川進&フレンズ』を結成し、音楽活動を続けましたが、2011年頃から体調不良に悩まされ、入退院を繰り返しました。2012年10月29日、彼は胃癌と肺気腫のため79歳で亡くなりました。その生涯を通じて、彼は多くの名曲を残し、さまざまなジャンルで人々に愛され続けました。

人物

彼の「キューピー」の愛称は、若いころの独特な髪型に由来しています。彼の姿は、特徴的なリーゼントスタイルで、天然パーマのために額の毛が丸まっており、まさに「キューピー人形」に似ていると評判でした。これがいつの間にか定着し、彼の代名詞となったのです。

石川の楽曲には多くの名作があり、特に『オバケのQ太郎』や『ウルトラ怪獣音頭』は今でも親しまれています。彼の音楽は、子供たちに楽しい思い出を与えるもので、今も多くの人々に愛され続けています。

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