石川郡 (石川県)

石川郡の概要

石川郡（いしかわぐん）は、石川県に位置し、かつて存在した郡です。この郡は、石川県や金沢城石川門の名称の起源ともなっています。消滅時点において、石川郡の人口密度は全国で第2位を記録したことでも知られています。

郡域

石川郡は、1878年に行政区画として発足した際、現在の金沢市の一部（浅野川の南側地域を中心）や、白山市の大部分、そして野々市市全域を含んでいました。この地域は、加賀藩の統治下にあたる重要な地域でした。

歴史

石川郡の歴史は、823年に遡り、加賀国の設置と共に設立されました。同年の6月には加賀郡から分置され、名称が石川郡に決定されました。一時期「河南郡」と呼ばれることもありましたが、河南郡は後に廃止され、石川郡に戻りました。当初の郡域は、手取川と尾添川を基準としており、流域の重要な役割を果たしていました。

近世以降の沿革

明治時代初頭、現在の石川郡全域は加賀藩の領地でした。1866年には、宮腰町が金石本町に改称されるなど、地域の名が変遷していきました。また、1869年の版籍奉還によって加賀藩は金沢藩と改称され、当時の政治体制が変化する中で、石川郡も影響を受けました。

1871年には、廃藩置県が行われ金沢県の管轄となり、その後1872年に金沢県は石川県と改称されました。1878年には、郡区町村編制法が施行され、石川県における行政区画としての石川郡が正式に設定され、郡役所が松任東一番町に設置されました。

町村制以降の沿革

1889年に町村制が施行され、石川郡には新たな町村が設立されました。1891年には郡制が施行され、さらに様々な地域での合併や改称が行われました。特に鶴来村や館村の改称は地域の発展に寄与しました。

1923年に郡会が廃止されると、郡役所は残りましたが、その役割は減少していきました。その後も、野々市村が町制を施行するなど、地域の変化に応じた行政組織が形成されていきました。特に1934年には新たな石川村が誕生しました。

最終的な消滅

石川郡は1949年や1951年にいくつかの村や町が合併したり、金沢市に組み込まれたりする中で、次第にその領域が縮小していきました。2005年には、白山市が発足し、石川郡からの離脱が決まりました。そして2011年、野々市町が市制を施行したことにより、石川郡は正式に消滅しました。

まとめ

石川郡は、長い歴史を持つ地域であり、数々の社会的・政治的変化を経て現在の形に至っています。この地の歴史を知ることで、石川県の成り立ちや文化的背景を深く理解することができるでしょう。

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