石川雅己

石川雅己：東京都千代田区長を5期務めた政治家

石川雅己（いしかわ まさみ）は、1941年2月22日生まれの日本の政治家です。東京都千代田区長を5期務め、都政にも長く貢献しました。

経歴

石川雅己は東京都文京区小石川で生まれ、東京都立北園高等学校、東京都立大学法経学部を卒業しました。1963年に東京都庁に入庁し、1975年12月から1980年7月まで千代田区役所企画課長を務めました。その後、1995年6月より東京都港湾局長、1996年7月より東京都福祉局長を歴任し、1999年5月に東京都庁を退職しました。同年6月から2000年12月までは首都高速道路公団理事を務めました。

2001年、千代田区長選挙に無所属で出馬し、初当選。以後4回連続当選を果たしました。2013年の千代田区長選では、自民党・公明党が石川の下で副区長を務めた大山恭司を擁立する中、石川は無所属で戦い、1,264票差で大山を下し4期目の当選を果たしました。

2017年の千代田区長選挙では、小池百合子都知事が石川を支援する一方、都議会自民党・東京都連が与謝野馨の甥である与謝野信を擁立し、都議会のドン内田茂との代理戦争と報じられました。しかし、石川は与謝野らに大差をつけて5選を果たしました。2021年1月、任期満了に伴い千代田区長選挙に立候補せず、5期で退任しました。

不祥事

2020年3月、石川が家族と共同で所有していた千代田区内の高級住宅街にあるマンションの部屋が、一般には販売されず、土地の所有者や得意客に提供される「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だったことが明らかになりました。これを受け区議会は、地方自治法に基づく百条委員会を設置し、石川がこの部屋を購入できた経緯を調査しました。区議会によると、区長は6月の百条委員会の証人尋問で、知人を通じて販売会社に一連の経緯を確認したと証言しましたが、販売会社は百条委の問い合わせに「確認はなかった」と回答しました。また知人についての委員会の照会に対し、正当な理由なく証言を拒み続けました。

7月27日、区議会は地方自治法違反（偽証、証言拒否）の疑いで石川を刑事告発する議案を賛成多数で可決しました。翌日、石川は刑事告発議案の可決が「不信任に当たる」として、区議会に解散通知を提出しました。しかし、千代田区選挙管理委員会は「解散選挙の事由は発生しない」として石川による解散を無効と判断しました。その後、東京地裁は議会による刑事告発は不信任議決と同一とはいえないとして、解散通知の効力を停止する決定をしました。決定を受け石川は解散通知を取り消し、謝罪しました。

2021年5月31日、東京地方検察庁特別捜査部は石川と妻について不起訴処分としました。証言には嘘がなかったとして偽証については嫌疑なし、証言拒否についても、嫌疑不十分としました。

同年6月29日、区議18人が区を相手取り解散処分の無効確認と損害賠償を求めた訴訟の判決が東京地裁であり、「告発議決は不信任議決に当たらず、解散処分は違法」として原告1人につき5万5千円、計99万円を支払うよう命じました。無効確認については、石川が既に処分を取り消していることを理由に訴えを却下しました。判決を受けて樋口高顕区長は、区が支払う損害賠償金について石川に支払いを求める方針を示しました。

政策・主張

路上喫煙禁止条例

千代田区長就任後の2002年、日本で初めて路上での喫煙に対して過料を適用する「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例」の制定を推進しました。

外部リンク

* 石川雅己 (ishikawa.masami21) - Facebook

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