石栗昌彦

石栗 昌彦

石栗 昌彦（いしぐり まさひこ）は、1967年5月12日に新潟県で生まれた日本の演出家・俳優です。現在は株式会社仕事に所属し、多岐にわたる演劇活動を展開しています。

経歴と人物像

石栗氏は1993年に仲代達矢氏が主宰する俳優養成機関「無名塾」に入塾し、演劇の道を本格的に歩み始めました。入塾後は、舞台はもとより、映画やテレビドラマなど、様々なメディアで俳優としてのキャリアを積んでいきました。

2003年には活動の場をアメリカへ移し、日米間の舞台芸術分野における国際交流の企画・演出を手がけるなど、グローバルな視点での活動を展開しました。この海外滞在期間中には、アメリカの演技理論についても深く研究し、自身の表現や指導に生かせる知識と経験を積みました。

帰国後、石栗氏は国内の劇場の総合監督を務める傍ら、俳優としての活動も継続しました。それに加えて、舞台の企画・制作、演出、プロデュースといったクリエイティブな側面にも注力し、さらに若手俳優のための演技指導も開始しました。彼の指導は、性別や年齢、国籍といった枠にとらわれることなく行われ、その丁寧かつ的確なアプローチは多くの後進から厚い信頼を集めています。また、脚本・構成・演出といった制作活動全般においても、その手腕は高く評価されています。

特筆すべき活動として、2008年からは島根県安来市の協力を得て、地域の子どもたち（児童、未就学児童、生徒）を対象とした舞台演劇活動「やすぎ・アート・アカデミー」を総合監督として実施しています。このアカデミーは安来節演芸館を拠点に毎週末開催されており、子どもたちの創造性や表現力を育む場として地域に貢献しています。

現在、石栗氏は俳優養成機関である「トライストーン・アクティングラボ」で特別講師を務めており、未来の俳優たちの育成に力を注いでいます。この「トライストーン・アクティングラボ」には、同じく無名塾出身で実力派俳優である若村麻由美氏が特別顧問として携わっています。

また、石栗氏が無名塾に在籍していた頃の同期には、故・蜷川幸雄氏が主宰した「蜷川カンパニー」において世界的な舞台で活躍している鈴木豊氏がいます。

主な活動実績

テレビドラマ出演

『大地の子』（1995年）
『はみだし刑事情熱系 PART1』第12話「殺人犯を愛した女」（1997年1月15日） - ギャラリー社員・奥田 役
『弁護士・高林鮎子』第20作「豊肥本線早春の死角」（1997年3月11日） - パチンコ店従業員・森塚久志 役
『ナースのお仕事』
『ナースのお仕事スペシャル』（1997年4月4日）

映画出演

『エイジアンブルー』
『風のかたみ』
『金融腐蝕列島呪縛』（1999年、東映）

舞台出演

無名塾公演
『リチャード3世』（1993年）
『ソルネス』（1995年）
外部出演
よみの世界〜朗読と音楽で誘う古事記（朗読パフォーマンス）（2013年11月30日、松江イングリッシュガーデン多目的ホール）

舞台演出

舞台『武士の中』（作・演出）（2008年2月22日・2月23日、福岡市天神スカラエスパシオ）
MPROスクール1周年記念公演『The Doors 心通り』（2010年9月26日、NTT夢天神ホール）
ポストモダンs旗揚げ公演『こめかみロック・バック』（総合演出）（2012年10月18日〜2012年10月21日、ザムザ阿佐谷）
よみの世界〜朗読と音楽で誘う古事記（朗読パフォーマンス）（2013年11月30日、松江イングリッシュガーデン多目的ホール）
〜古から戦国そして現代 語り継ぐ日本人の本流〜《第二幕 戦国の巻》『立て、鹿介!〜頂上の孤独編〜』（2月9日、安来節演芸館）
ビリオネア大学音楽劇2015『時代・旅する帽子』（作・芸術監督）（2015年1月12日、雲南市加茂文化ホール「ラメール」）

プロデュース

演劇・お話し「スイミー」（2010年7月24日、於市立図書館本館）

イベント

〜古から戦国そして現代 語り継ぐ日本人の本流〜（ゲスト）
第5回 JAいずも女性部まつり講演会（2012年3月3日）

講師活動

女子大「演劇体験ワークショップ」（2012年）
一日体験演劇・若者たちの将来の“夢をかたちに”するために、そして人と人とのつながりをもっと深めるために･･･（2013年7月21日）

関連項目

* 無名塾出身の俳優一覧

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