石野誠三

石野誠三について

石野誠三（いしの せいぞう）は、1905年に日本で生まれた撮影技師および編集技師であり、映画界で長いキャリアを持つ重要な人物として知られています。特に彼の作品は、1920年代から1940年代にかけての日本映画に多大な影響を与えました。

初期の経歴

彼は1919年、大正8年に満14歳で日活関西撮影所に見習いとして入社し、その後、1921年に日活を退社しました。大阪にある沢田順介が設立したサワタ映画製作所に移り、さらには1924年に東亜マキノ等持院撮影所に入りました。初任給はわずか30円だったと伝えられています。1925年には竜神虎彦監督の作品『何者?』の前篇で撮影技師として昇進し、同年6月には牧野省三のマキノ・プロダクションに移籍します。

映画界での活躍

以降、金森万象監督とのコンビを組むことで知られ、彼の手掛けた作品には『奇傑鬼鹿毛』や『目明し佐吉の死』などが含まれます。1929年には名古屋に中部撮影所が設立され、そこで現代劇部のカメラマンとしての役割を担いました。また、この期間に女優の水谷蘭子と結婚しています。

1931年、マキノ・プロダクションが解散した際、彼は大沢商会に所属し、宣伝映画の制作に携わります。その後、J.O.スタヂオに移ると編集技師に転向し、1932年には正映マキノキネマに移籍しました。

戦時下の活動

1941年には満洲映画協会に入社し、石野吉三郎と改名しました。この時期には、満映での作業管理所技術班長や編集係主任を経験し、ドキュメンタリー映画の監督も務めました。戦争が終わるまで彼は満映に在籍しました。

戦後のキャリアと晩年

戦後は山口シネマに入社し、日本中央競馬会の専属撮影技師として活躍しました。また、マキノ・プロダクションのOB会である「マキノ旧友会」の設立にも寄与しています。残念ながら、彼のその後の消息や死去に関する詳細な情報は不明です。

フィルモグラフィ

石野誠三のフィルモグラフィには、数々の作品が記されています。特に注目すべきは、彼が編集技師として携わった『荒木又右衛門 天下の伊賀越』や『夜の鳩』などの作品です。彼の手がけた映画は、日本の映画史にしっかりと名を刻んでいます。
彼の作品を通じて、日本映画の発展に寄与した彼の足跡を追うことができます。

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