碭山県

碭山県（とうざん-けん）

碭山県は、中華人民共和国安徽省宿州市に位置する県です。省の最北端に位置し、江蘇省、山東省、河南省の境界に接する場所にあります。平坦な地形が広がり、農業が中心の地域です。

地理

碭山県は安徽省の最北部に位置し、江蘇省・山東省・河南省の３省に接しています。黄淮平原に属し、起伏の少ない平野が広がっています。

民族

住民は漢族が多数を占めますが、回族（イスラム教徒）などの少数民族も居住しています。回族は人口比では少数ながら、政治、経済、社会など様々な分野で影響力を持っています。特に碭山県城の南関地区や曹荘鎮の回民許荘などに集住しています。1990年代には、民族間の衝突が頻発しました。1998年には回民許荘で回族と漢族の大規模な衝突が発生し、武器を持った回族と土嚢を積んで立て籠もる漢族の間で激しい争いとなり、警察が出動する事態に発展しました。

歴史

碭山県の歴史は古く、秦の始皇帝26年（紀元前221年）に郡県制が施行された際、碭郡と碭県が設置されました。県名は、県城の東南に位置する碭山（現在は河南省永城市に属する）に由来します。漢代には碭郡が廃止され、碭県は梁国に属しました。その後、新代には節碭県と改称されましたが、後漢の光武帝によって元の碭県に戻されました。

三国時代には魏が梁国を廃止し、碭県は徐州に属しましたが、西晋時代に梁国が復活すると下邑県に属しました。北魏時代には碭郡と碭県が再び設置されましたが、北斉時代に廃止され安陽県が置かれました。

隋代になると、安陽県は碭山県に改称され睢陽郡の管轄下に入りました。唐末には宋州に、五代十国時代には輝州に属し、後唐の時代には単州に属しました。

金の時代には帰徳府の管轄下に置かれ、永城県が永州に昇格するとその管轄下に入りました。元の時代には永州が再び永城県に降格し、碭山県は一時的に単父県に編入されましたが、翌年には復活し済寧路の管轄となりました。

明代には徐州に属し、中華民国成立後は江蘇省の管轄を経て、1949年の中華人民共和国成立後は商丘、宿県、徐州などの間を転々としました。1955年以降は安徽省に属するようになり、2000年に宿県地区が廃止され宿州市となると、碭山県も宿州市に属するようになりました。

行政区画

碭山県は以下の鎮を管轄しています。

碭城鎮
趙屯鎮
李荘鎮
唐寨鎮
葛集鎮
周寨鎮
玄廟鎮
官荘壩鎮
曹荘鎮
関帝廟鎮
朱楼鎮
良梨鎮
程荘鎮

交通

鉄道
隴海線（蘭州市 - 連雲港市）: 碭山駅
道路
310国道

ゆかりの人物

閔子騫 - 孔子の弟子
馬皇后 - 朱元璋の妻、明の建国を助けた

外部リンク

碭山県人民政府

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