確率変動

パチンコにおける確率変動システム：確変のすべて

パチンコにおいて、確変（確率変動）とは、大当たり確率や小当たり確率を一時的に上昇させるシステムです。確変中は、通常時よりも頻繁に当たりやすくなり、連荘（連続して大当たりする）が期待できるため、多くの機種に搭載されています。

確変の種類

確変にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

1. ループ式確変

最も一般的な確変タイプです。大当たり時に確変抽選に当選すると、次の大当たりまで大当たり確率・小当たり確率が上昇した高確率状態が続きます。高確率状態は、画面表示や演出の変化で告知されるのが一般的です。確変大当たりを引くと、この高確率状態が継続します。近年は、高確率状態が次回の大当たりまで継続する「1回ループ」が主流ですが、かつては複数回継続する機種も存在しました。

2. ワンセット式確変

大当たりの連荘回数が予め決まっている確変タイプです。主に、1990年代前半の現金機で採用されていました。確変割合が100％で、例えば「2回ワンセット」であれば、必ず2回連続で確変大当たりが得られます。

3. 突然確変（突確）

低確率状態から、出玉がほとんど得られない大当たりを経由して、いきなり高確率状態に突入するタイプの確変です。演出上は、大当たりを経由せずに高確率状態に移行するように見えますが、実際には、システム上は大当たりとしてカウントされています。

4. 潜伏確変（潜確）

確変に当選しても、遊技者に告知されないタイプの確変です。画面表示や演出からは確変状態であることが分かりにくく、遊技者は確変に当選していることに気付かないまま遊技を続ける場合があります。電源投入直後は必ず確率の状態が告知されるようになっています。

5. スペシャル・タイム（ST）

一定回数スタート入賞しても大当たりしない限り、高確率状態が続く確変タイプです。「回数切り確変」とも呼ばれ、確変状態が続く回数が予め設定されています。ST終了後は、時短状態に移行する機種も多いです。近年は、ST継続率が高く設定されている機種が増えています。

6. 時短的確変

大当たり確率を高確率にしますが、その上昇幅は僅かです。低確率とほぼ変わらない確率で、通常は時短機能として扱われます。

7. 転落抽選

確変状態は、通常大当たりで終了するのではなく、転落抽選に当選した時点で終了するタイプの確変です。このタイプの確変を採用した機種は少ないです。

確変の歴史と規則

確変の歴史は、遊技機の規則や日本遊技機工業組合（日工組）の内規と密接に関係しています。

黎明期（1991年～1992年）

確変システムが認められ、最初の確変搭載機が登場しました。

発展期（1992年～1994年）

現金機のデジパチが隆盛を極め、確変機はその影に隠れていました。しかし、ダービー物語事件をきっかけに、確変CR機が普及し始めました。

最盛期（1994年～1997年）

CR機における確変が主流となり、高いギャンブル性からパチンコ依存症問題が社会問題化しました。

低迷期（1997年～1998年）

パチンコ依存症問題への対策として、日工組内規が改正され、確変の抑制が行われました。

再生期（1999年～2004年）

日工組内規の改正により、スペックの自由度が高まり、STや突確などの新しい確変タイプが登場しました。

繁栄期（2004年～現在）

確変が規則に明記され、スペックの自由度がさらに高まりました。しかし、射幸性を抑制するための規制も強化されています。

まとめ

確変システムは、パチンコにおける重要な要素であり、その種類や歴史、規則との関わりを理解することで、より深くパチンコを楽しむことができます。様々な確変タイプが登場し、進化を続けています。 今後どのような確変システムが登場するのか、楽しみですね。

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