磯有理子

磯 有理子: NFL初の女性アスレティックトレーナー

磯 有理子（いそ ありこ、1970年12月7日生まれ）は、東京都で生まれ育ったアスレティックトレーナーです。彼女は2002年に、NFL（ナショナル・フットボール・リーグ）で初めて女性としてアスレティックトレーナーとなりました。彼女のキャリアは、彼女自身の怪我からスポーツ医学への情熱を生むことになりました。

経歴のスタート

彼女は中学と高校でバスケットボールのキャプテンを務めていましたが、ひざの怪我によって選手としての道を断念せざるを得ませんでした。この経験が、アスレティックトレーナーとしての道を志すきっかけとなりました。高校卒業後、オレゴン州立大学に進学し、1993年に理学士の学位を取得。その後、サンノゼ州立大学の大学院に進学し、1995年に修士号を取得しました。1994年には、FIFAワールドカップでの貴重な経験も積みました。

プロフェッショナルキャリア

1996年にはポートランド州立大学のアスレティックトレーナーに就任し、女子バスケットボール、レスリング、陸上競技など様々なスポーツに従事。その後、アメリカンフットボールのトレーナーとして5年間活躍しました。2000年と2001年には、NFLのピッツバーグ・スティーラーズのトレーニングキャンプでインターンシップを経験し、2002年には男子プロスポーツで初の女性アスレティックトレーナーとなる快挙を果たしました。

彼女がこの地位に至ったことは、NBAではすでに2人の女性アスレティックトレーナーが存在していたため、アメリカンフットボール界では彼女が初めてのケースとなりました。

スーパーボウルとその後

2005年には、ハワイ州ホノルルで行われたプロボウルでビル・カウアーのスタッフとして参加しました。2006年には第40回スーパーボウルでチームが優勝し、選手やコーチと共にジョージ・W・ブッシュ大統領にホワイトハウスに招待されました。全スタッフにはスーパーボウルリングが贈られ、磯はペンダントを受け取りました。

2009年にスティーラーズが第43回スーパーボウルに出場、再度彼女のキャリアに素晴らしい足跡を残しました。試合はスティーラーズの勝利に終わりましたが、勝利を喜ぶ暇もなく、痛む選手を適切に処置するために医療活動に従事していました。この時、選手たちと共にスーパーボウルリングも贈られました。

彼女は2010年、スティーラーズに加入したオフェンシブラインマンのフローゼル・アダムスから信頼を得て、テーピングを担当し始めました。同年にチームに入団したアントワン・ランドルエルやラリー・フーツとの親交も深まっていきました。

2011年の第45回スーパーボウルにも参加し、9シーズンで3度目のスーパーボウル出場を果たしました。スティーラーズのヘッド・フットボール・アスレチック・トレーナーに就任したのは、2011年6月からのことです。

近年の活動

2018年6月にはタウソン大学のフットボールチームのヘッド・アスレチック・トレーナーに任命され、ますます多忙な日々を過ごしています。彼女の歩みは、アスレティックトレーナーとしての新たな地平を切り開くものとなっています。磯有理子は、スポーツ医学分野における女性の先駆者として、多くの人々に影響を与え続けています。

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