社会党再建全国連絡会

社会党再建全国連絡会

社会党再建全国連絡会（しゃかいとうさいけんぜんこくれんらくかい）は、日本における社会主義的な政党の一つであり、1952年から1955年の短い期間に活動していました。この政党は、特に平和主義や愛国左翼、ならびに容共（共産主義との共存）を主な理念として掲げました。通称は「社会党再建派」と呼ばれ、機関紙として『社会主義新聞』を発行していました。

概要

第二次世界大戦後、戦前の無産政党の各派が合同し、1950年代初頭に日本社会党が成立しました。しかし、党内には深刻な左右の亀裂が存在していました。1948年、最も左派に位置する黒田寿男らが党の方針に反発し、除名された後、労働者農民党を新たに結成しました。その後も、1949年8月に足立梅市や和田敏明が除名され、労農党には参加しませんでした。

1951年には社会党左派が分裂し、足立たちは最左派からの視点で党の再建を目指す運動を開始しました。1952年8月15日、彼らは社会党再建連絡会を設立し、アメリカの帝国主義や売国的な動きに対抗する立場を強く打ち出しました。また、平和産業や自由貿易の推進も主張し、当時の社会党に対しては「アメリカ帝国主義や売国反動となれあう」と痛烈に批判しました。彼らは日本共産党を「独立と平和のためにようしゃなく闘う」と評価し、共闘を呼びかけました。

このように、彼らは自らを「愛国派」と名乗り、政敵を「売国」と批判することで、明確な立場を示していました。しかし、政治の厳しい現実は彼らを待ち受けていました。1952年10月の第25回総選挙において、足立と和田の両名は落選し、議席を失う結果となりました。その後、1953年の第26回総選挙でも吉田内閣を「売国派」として攻撃しましたが、議席回復には至りませんでした。

活動の低迷が続く中で、社会党再建全国連絡会は次第にその存在意義を失い、最終的には社会党の左派に吸収される形で消滅しました。これにより、日本における社会党再建派の時代は幕を閉じました。

まとめ

社会党再建全国連絡会は、日本の戦後政治において短期間ではあったものの、特異な立場を持つ政党として記憶されています。平和主義、愛国左翼を強調し、共産党などとの協力を呼びかけていたものの、選挙での失敗が続いたことから、その活動は次第に鈍化し、消滅へと至りました。

この政党の存在は、戦後の日本における社会主義や民族主義の動き、さらには社共共闘の形成において、重要な一幕を締めくくるものでした。

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