祇園四条駅

祇園四条駅：京都の中心地を結ぶ交通の要衝

祇園四条駅は、京都市東山区四条通に位置する京阪電気鉄道京阪本線の駅です。駅番号はKH39。京都市内における京阪本線の駅としては、最も多くの乗降客数を誇り、京都の主要な交通拠点となっています。

地理的・文化的立地

駅の東側には、古都の情緒あふれる花街・祇園が、西側には賑やかな繁華街・四条河原町が広がっています。すぐそばには四条大橋が流れ、鴨川沿いの美しい景観も楽しめます。また、駅の地下には阪急京都線河原町駅があり、定期券での連絡運輸も可能です。祇園の最寄り駅として、多くの観光客が利用するだけでなく、地元住民の生活の要衝としても重要な役割を担っています。駅周辺は「四条京阪」と呼ばれ親しまれており、一体感を醸し出しています。

歴史：地上駅から地下駅へ

祇園四条駅は1915年、京阪本線の延伸に伴い「四条駅」として開業しました。当初は地上駅で、平面交差により京都市電と接続していました。その後、1987年に地下化工事が完了し、現在の地下駅となりました。地下化に際しては、鴨川の洪水対策や交通渋滞の緩和、そして周辺地域の都市開発計画などが背景にありました。

地下化工事は、1975年に都市計画決定、1977年に事業認可を得て1979年に着工。工事期間中には、集中豪雨による浸水事故も発生するなど、様々な困難がありましたが、1988年に全ての付帯工事が完了し、地上線路跡には川端通が開通しました。地下化後も、2015年には大規模な改修工事が行われ、バリアフリー化の推進、商業施設の誘致、観光案内所の設置など、利便性の向上と魅力的な空間づくりが図られました。2008年には、「四条駅」から現在の「祇園四条駅」に改称されました。これは、京都市営地下鉄烏丸線にも「四条駅」が存在すること、そして祇園へのアクセスを明確にするための措置でした。

駅構造

祇園四条駅は、島式1面2線の地下駅です。コンコースは南北に長く、四条通側には駅事務所が設置されています。改札口は南改札と北改札の2ヶ所ありますが、2015年の改修工事以降、北改札は閉鎖されています。エレベーター、エスカレーター、バリアフリー対応トイレなども完備されており、快適な駅利用が可能です。ホームのカラーリングは、京都の町衆のエネルギーをイメージしたウコン色（黄色）が採用されています。

接続路線

* 阪急電鉄京都本線（京都河原町駅）：定期券での連絡運輸があります。乗り換えには地上に出る必要があり、徒歩で約5分かかります。

周辺環境

駅周辺は、観光名所や商業施設が豊富です。東側には祇園、南座、八坂神社、円山公園などがあり、西側には四条河原町、先斗町、鴨川などがあります。また、多数のバス路線も乗り入れており、京都市内各地へのアクセスも容易です。

利用状況

2022年度の1日平均乗降人員は約36,000人です。これは京都府内の京阪の駅の中では丹波橋駅に次いで多く、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年度には、丹波橋駅を上回っていました。

まとめ

祇園四条駅は、交通の利便性、文化的魅力、そして周辺環境の充実度において、京都を代表する駅の一つです。観光客や地元住民にとってなくてはならない存在であり、これからも京都の玄関口として、重要な役割を担い続けることでしょう。

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