神奈川中央交通多摩営業所

神奈川中央交通多摩営業所の概要

神奈川中央交通多摩営業所（神奈中多摩）は、東京都八王子市南大沢に所在し、同社のバス運行に関する重要な拠点となっています。営業所の略号は「た」で、最寄りの停留所名は「神奈中多摩車庫」となっています。この名称の背景には、神奈中が所有し、京王バスと共同使用する「京王多摩車庫前」停留所が、多摩市南野に存在するためがあります。

設立の背景

多摩営業所は、広大な管轄エリアで多くの路線を持つ町田営業所および相模原営業所の負担を軽減する目的で設立されました。2001年に開設され、多摩ニュータウンエリアの路線を担当するようになりました。多摩営業所は中山営業所に次ぐ新しい営業所で、東京都内では町田営業所に次ぐ位置付けです。

設立当初は、町田営業所や相模原営業所が管理していた多摩ニュータウン関連路線や町田駅、古淵駅、淵野辺駅を発着する路線の一部を引き継ぎました。現在の所管エリアには八王子市の由木地域や多摩市、町田市などがあり、神奈川県相模原市内の横浜線駅（橋本駅や古淵駅）への乗り入れも行っています。

運行方式の統一

多摩営業所は、開設当初から京王バス多摩営業所および南大沢営業所との共同運行路線を持っているものの、長らく運賃支払いの方式が異なっていました。特に、京王バスが中乗り方式を導入して以降、神奈中の前乗り・先払い方式とは異なり、利用客には混乱が生じる場面もありました。しかし、2017年3月21日より、町田営業所と共に運賃体系を「中乗り前降り・運賃後払い」に統一することが実施されました。

沿革

多摩営業所の設立以来の主な出来事として、以下のような進化が挙げられます。

• - 2001年7月29日: 開設に伴い、多摩ニュータウン方面の路線を担当開始。
• - 2007年3月16日: 全路線でGPSによるバスロケーションシステムの導入。
• - 2008年1月20日: ICカード（PASMO / Suica）の利用を開始。
• - 2017年3月21日: 乗降方式の統一。

現行路線

多摩営業所が運行する主な路線には、以下ののようなものがあります。

• - 多磨センター駅 - 鶴牧団地循環: 多摩センター駅から鶴牧団地を反時計回りに循環する路線で、京王バス多摩営業所と共同運行しています。
• - 多摩センター駅 - 永山駅・鶴川駅方面: 多摩センター駅から永山駅や鶴川駅へ向かう路線が整備されています。
• - 聖蹟桜ヶ丘駅 - 永山駅 - 諏訪地域への路線: 諏訪地区と永山駅を結ぶ循環路線があり、利用者に便利な通学路線として機能しています。
• - 南大沢駅 - 南大沢団地循環: 短距離の循環運行で、所要時間が約10分と非常に短い路線です。
• - 町田ターミナル - 淵野辺駅・橋本駅方面: 長距離路線で、町田市西部の各エリアを結ぶ主要路線が含まれています。

車両と運営

多摩営業所に配属されている車両は、主に三菱ふそう製のエアロスターで構成されており、バリアフリー化の推進からノンステップバスが多数運行されています。開設時には町田、相模原、伊勢原から転入した車両に加え、新車も導入され、途中でワンステップバスが転入した例もありましたが、原則としてノンステップバスによる運行が確保されています。

最後に

神奈川中央交通多摩営業所は、東京都内の交通網における重要な役割を担っており、その歴史と現行の運営において地域の発展に寄与しています。多摩ニュータウンエリアでの移動手段として、多くの住民から利用されていることは間違いありません。

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