神奈川県立金沢総合高等学校

神奈川県立金沢総合高等学校は、神奈川県横浜市金沢区富岡東に位置する公立高等学校です。地元では「金総（かなそう）」の略称で親しまれており、2004年に神奈川県立富岡高等学校と神奈川県立東金沢高等学校が統合して誕生しました。開校にあたっては、旧富岡高等学校の校舎を引き継いでいます。2014年には開校10周年を迎え、記念式典が開催されました。

本校は総合学科を設置しており、生徒一人ひとりの興味や進路希望に応じた多様な学びを提供しています。設置されている主な系列は以下の通りです。

グローバル教養系列
情報ビジネス系列
生活デザイン系列
芸術スポーツ系列

これらの系列を通じて、専門的な知識や技能を深めることができます。学校運営においては、「確かな学力の向上と未来を切り拓く力の育成」、「総合学科校としての教育活動の充実」、「地域社会との連携強化」、「生徒が安心して学校生活を送れる環境づくり」を目標として掲げ、生徒の成長を多角的にサポートしています。

交通アクセスは、京急線「京急富岡駅」または金沢シーサイドライン「並木中央駅」から、いずれも徒歩約10分と、比較的便利な立地にあります。

学校生活は、様々な年間行事によって彩られています。例年、新入生キャンプで新たな仲間との絆を深めることから始まり、陸上競技大会や球技大会、スポーツ大会といった体力向上と交流を図る行事があります。2年次には研修旅行が実施され、異文化や新たな環境に触れる貴重な機会となります。また、文化祭である「翔総祭」は、生徒たちの創造性や企画力が発揮される一大イベントです。その他、1年次では地域の方に話を伺う「働く人にインタビュー」や年次発表会、冬には長距離を歩く健脚大会なども行われています。

部活動も非常に活発で、多くの生徒が所属し、文武両道を目指しています。2018年度には、運動部が13部、文化部が14部、その他同好会や自然科学部も活動しており、多岐にわたる分野で生徒が活躍できる場があります。

特に顕著な実績を持つ部活動として、女子バスケットボール部が挙げられます。旧富岡高校時代から神奈川県下の強豪として知られ、「女王」と称されるほどの歴史を持ちます。富岡高校の創立と同時に星澤純一監督によって創部されて以来、全国の舞台で輝かしい成績を残してきました。金沢総合高校となってからもその伝統は受け継がれ、2004年にはウィンターカップで優勝、2006年にはインターハイで3位、2011年には再びインターハイを制覇しています。また、2012年には全日本総合バスケットボール選手権大会で高校として49年ぶりのベスト8入りを果たす快挙を成し遂げました。インターハイには2014年まで19年連続出場という記録がありましたが、2015年に連続出場が途切れました。監督交代を経ながらも、常に上位を目指し活動を続けています。

ダンス部も全国屈指の実績を誇ります。USA Nationals in Japanでは複数回優勝し、2007年にはDANCE CHAMPIONSHIPで全米大会優勝を果たすなど、国内外の大会で常に高い評価を得ています。全日本チアダンス選手権でもグランプリを受賞するなど、そのパフォーマンスレベルの高さは全国的に認められています。

陸上競技部も、関東高等学校陸上競技大会への出場実績があり、2007年には全国高等学校選抜新人陸上競技選手権大会の女子やり投げで優勝者を出すなど、個々の能力開発にも力を入れています。

本校および前身校からは、多くの著名な卒業生が各界で活躍しています。金沢総合高校出身者には、バスケットボール選手の蒲谷千恵さん、宮澤夕貴さん、篠崎澪さん、河瀬ひとみさん、星澤真さん、元バスケットボール選手の稲井桃子さん、サッカー選手の武颯さん、坂井洋平さん、長倉颯さん、声優の宇山玲加さん、女優の佐久間由衣さん、エッセイスト・ラジオパーソナリティの伊藤亜和さんなどがいます。旧富岡高校の卒業生には、衆議院議員の浅川義治さん、ゆずの岩沢厚治さん、元バスケットボール選手の小畑亜章子さんや加藤貴子さん、関根麻衣子さん、森本由樹さん、絵本作家のきたがわめぐみさんなどが、旧東金沢高校の卒業生には、美術家の池田光宏さん、講談師の神田春陽さん、元ドロンズの大島直也さん、モデルの小泉里子さんなどが名を連ねています。これらの卒業生の活躍は、在校生にとって大きな刺激となっています。

神奈川県立金沢総合高等学校は、統合を経て新たな歴史を刻みながら、多様な学びと活発な部活動を通じて、生徒たちの可能性を広げ続けている学校です。

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