神山まるごと高等専門学校

神山まるごと高等専門学校

神山まるごと高等専門学校（通称：神山まるごと高専）は、徳島県名西郡神山町に位置する私立の高等専門学校です。この学校は、最新の教育理念に基づき、特に起業家精神を育成することに力を注いでいます。2019年、Sansan株式会社の代表である寺田親弘を中心に設立準備委員会が立ち上げられ、2023年4月に開校しました。新設の高等専門学校としては、国内で19年ぶりの試みとなりました。

教育スタイル

神山まるごと高専では、学生一人ひとりに寄り添った教育環境を整えるため、各学年の定員は約40名と少人数で運営されています。また、全寮制で5年間の学びを通じて、学生たちは集中した学習が可能です。授業では、現役の起業家を招いており、実践的な知識と経験を通じて起業家的なマインドを育てることを目指してます。具体的には、卒業生の約4割が起業家になることを目標として掲げており、将来のリーダー育成を重要視しています。

資金調達と奨学金制度

この学びの場は、企業版ふるさと納税制度を利用して設立されました。神山町の振興を目的としたプロジェクトに対する寄付を受け、また、一般社団法人を通じた基金制度を活用して資産運用を行っています。この運用から生じた利益は、学生に給付型奨学金として支給されます。

校歌の背景

校歌「KAMIYAMA」は、著名なミュージシャンであるUAが歌詞を、故坂本龍一が作曲を担当しました。坂本はその人生の最期の時に、この校歌を創り出し、2023年3月に亡くなるという運命的な経緯を持っています。その後、編曲は網守将平が行い、同年の8月に公式ウェブサイトで校歌が公開されました。

学科とカリキュラム

神山まるごと高専の設置学科は、デザイン・エンジニアリング学科です。この学科では、理論を学びながら実際のプロジェクトを通じて実践的なスキルを身に着けることが可能です。全寮制であるため、同じ志を持つ仲間たちと生活し、学び合う環境が整っています。

沿革

• - 2021年（令和3年）：文部科学大臣に設置認可の申請を行う。
• - 2022年（令和4年）：文部科学省から設置が認可される。
• - 2023年（令和5年）：4月に開校し、初年度の最終合格者は44名。
• - 2024年（令和6年）：2期生の最終合格者は43名となる。

アクセス

神山まるごと高専へのアクセスは、JR徳島線の石井駅から車で約30分か、徳島バスの神山線や佐那河内線を利用することが可能です。特に、徳島駅からのバス便が充実しており、便利に通学できます。

この新たな試みが、日本の教育界にどのような影響を与えていくのか、今後の動向に注目が集まっています。

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