神戸ウイングスタジアム

神戸ウイングスタジアム株式会社は、兵庫県神戸市兵庫区に位置する御崎公園球技場、現在のノエビアスタジアム神戸の運営と管理を行っていた企業です。

2002 FIFAワールドカップの開催に際し、御崎公園球技場が大規模改築されることになり、その運営方式として公設民営方式が採用されました。これに伴い、神戸製鋼所（神鋼）と大林組が共同で出資し、神戸ウイングスタジアム株式会社が設立されました。設立当初から期間限定の事業として位置づけられ、運営受託期間は2001年10月から2018年3月までと定められていました。

この社名は、スタジアムの命名権導入前の愛称であった「神戸ウイングスタジアム」をそのまま使用したものです。親しみやすい名称を用いることで、地域住民への浸透を図ったと考えられます。

2015年5月には、安積英樹氏が社長に就任しました。安積氏は、神鋼の子会社である神鋼アルミ線材の取締役からの異動で、かつては神鋼ラグビー部（現在の神戸製鋼コベルコスティーラーズ）の主将を務め、慶應義塾大学ラグビー部監督の経歴を持つ人物です。ラグビー界での豊富な経験とリーダーシップが、スタジアム運営にも活かされることが期待されました。

運営受託契約期間満了後の2018年4月からは、ノエビアスタジアム神戸をホームスタジアムとするヴィッセル神戸の運営会社であり、楽天の子会社である楽天ヴィッセル神戸が運営を引き継いでいます。これにより、スタジアムの運営は、より地域に密着した形へと移行しました。

神戸ウイングスタジアム株式会社は、期間限定の事業としてその役割を終えましたが、ノエビアスタジアム神戸の歴史において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

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