神戸聖ミカエル教会

神戸聖ミカエル教会：歴史と活動

神戸聖ミカエル教会は、兵庫県神戸市中央区に位置する日本聖公会神戸教区の主教座聖堂です。日本聖公会神戸教区は、兵庫県（芦屋市、西宮市、尼崎市を除く）、岡山県、広島県、山口県、島根県、鳥取県、愛媛県、香川県、高知県、徳島県の10県にまたがる広大なエリアを管轄しており、神戸聖ミカエル教会はその中心拠点として重要な役割を担っています。

歴史：幾多の困難を乗り越えて

教会の歴史は1876年にイングランド教会の宣教師が神戸で伝道所を設立したことに始まります。1881年には聖ミカエル教会として定礎式が行われ、その後、幾多の変遷を経てきました。初代の教会堂は1891年の火災で焼失、その後移転新築された教会堂も1945年の神戸大空襲で被災しました。現在の教会堂は1959年に建てられ、日本聖公会宣教100年記念式典に合わせて来日したカンタベリー大主教も聖別式に出席するなど、国内外から注目を集めました。

この間、教会の司祭は、ガードナー、辻井亨、山辺久吉、ケッテルウエル、竹内宗六、八代斌助、八代欽一、秋山義孝、中村豊、芳我秀一、上原信幸、瀬山公一ら多くの牧師が務め、教会の発展に貢献しました。

教区の広がり：多様な地域と信徒

日本聖公会神戸教区は、多様な地域と信徒から成り立っています。古くからキリスト教が根付いている地域から、近年信徒が増加している地域まで、様々な背景を持つ人々が共に信仰を深めています。

教区内には、歴史ある教会から比較的新しい教会まで、数多くの教会が存在します。岡山県には1907年設立の聖オーガスチン教会、広島県には戦後1950年に建てられた広島復活教会、山口県には下関フランシス・ザビエル教会などがあります。日本海側では、島根県の松江基督教会（1886年設立）、鳥取県の米子聖ニコラス教会、鳥取聖ルカ教会（1956年設立）などがあり、四国地方にも多くの教会が点在しています。

太平洋戦争中には日本聖公会自体が一時的に活動を停止しましたが、戦後復興を果たし、現在では28の教会と3つの伝道所を持ち、2,306名の信徒と30名の教役者（2009年12月現在）が所属しています。

多様な活動：教育・福祉への貢献

神戸聖ミカエル教会は、宗教活動に加え、教育や福祉にも積極的に取り組んでいます。聖ミカエル国際学校、神戸国際大学、神戸松蔭女子学院大学、神戸国際大学付属高等学校、松蔭高等学校・中学校、幼稚園16園、保育園4園、特別養護老人ホームなど、多くの関連施設を運営し、地域社会への貢献を果たしています。

さらに、教会には伝統的な英語集会があり、船員センターへの派遣司祭が司式しています。現在、船員センターの改築に伴い、聖ミカエル国際学校にて集会が開催されています。

現在と未来：国際的な交流と地域貢献

神戸聖ミカエル教会は、主教座聖堂として、神戸教区の中核を担い、多様な活動を展開しています。国際的な交流も盛んであり、今後も地域社会に貢献しながら、信仰の灯を未来へと繋いでいくことでしょう。現在も、地域住民や外国人信徒にとって重要な存在であり続けています。教会の活動は、単なる宗教活動にとどまらず、教育、福祉、国際交流など多岐にわたるものであり、神戸の街に深く根付いた存在となっています。

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