神新汽船

神新汽船株式会社の概要

神新汽船株式会社（しんしんきせん）は、日本において伊豆諸島への貨客船を運航する海運会社です。この会社は、東海汽船が25%の株式を出資しているものの、連結子会社ではありません。ただし、東海汽船の本社が東京都港区に所在していることから、両社の関係は深く、協力して運航を行っています。

航路について

神新汽船は、静岡県の下田港を起点として利島、新島、式根島、神津島を巡る航路を運航しています。元々は利島を経由しない航路でしたが、2002年に東海汽船が投入したジェット船の利島への就航率が低迷したことが背景にあり、大型客船の無い季節には渡島が困難になるなどの問題が発生しました。そのため、利島への追加寄港が行われるようになりました。

運航スケジュールでは、各島への寄港順序が曜日ごとに変わる特徴があります。具体的には、火曜日、金曜日、木曜日は利島から順に寄港し、月曜日、木曜日、土曜日は神津島から逆方向に寄港します。毎週水曜日は運航が休止されており、盆、正月、または運休が続いた場合は臨時運航が実施されることがあります。各島への客扱いや荷役は、東海汽船の代理店によって行われています。さらに、船がドック入りする際には、伊豆諸島開発の「くろしお丸」が代船として活用されます。

現在の船舶

神新汽船にはいくつかの船舶が就航していますが、その中でも「フェリーあぜりあ」が特筆されます。フェリーあぜりあは、2014年7月24日に東海汽船から新船の投入が発表され、同年12月18日から運航を開始しましたが、天候不良によって運航開始が遅れることとなりました。この船は伊豆諸島航路に就航する旅客船として、かめりあ丸以来となるもので、初のランプウェイを持つカーフェリーでもあります。日本国内でも数少ない、ショアランプウェイによる車両輸送とデリッククレーンによるコンテナ輸送が実現できるRO/LO船に分類されており、効率的な運航が期待されます。

過去の船舶

神新汽船は、過去にも多くの船舶が運航されており、「あぜりあ丸」はその一例です。あぜりあ丸は1988年に就航し、2014年に引退しました。この船は、あじさい丸の代船として三菱重工業下関造船所で建造されたもので、定員が減少したものの、古き良き伝統を残す船として多くのファンに親しまれていました。あぜりあ丸の運航終了後は、フェリーあぜりあがその役割を引き継ぎ、さらに「ゆり丸」が観船として運航される時期もありました。

営業所の所在地

神新汽船の本社は東京都港区に位置し、下田営業所は静岡県下田市にあります。これらの拠点を通じて、海運事業を支える重責を果たしています。

参考文献と外部リンク

詳細については、神新汽船及び東海汽船の公式ウェブサイトをご覧ください。これらの情報は、地域の移動手段として重要な役割を果たしていることを示しています。

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