フェリーあぜりあ

フェリーあぜりあの概要と特長

フェリーあぜりあは、神新汽船が運航するカーフェリーで、伊豆諸島航路において重要な役割を果たしています。この船は、あぜりあ丸の代わりとして、2014年12月19日に就航しました。建造は内海造船の瀬戸田工場で行われ、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が共有建造制度を利用して造られたもので、鉄道・運輸機構との共有船という特性を持ちます。

航路情報

フェリーあぜりあの航路は、下田港から出発し、利島、新島、式根島、神津島を経由して再び下田港に戻るルートです。運行は火曜日、金曜日、日曜日に利島から順に寄港し、月曜日、木曜日、土曜日には神津島から逆順で寄港します。ただし、水曜日は運休となるため、利用者は事前に運行状況を確認することが重要です。また、気象条件によっては、航路が変更されることがあります。

設計と構造

この船は三層構造で構成されており、上から航海船橋甲板、上甲板、第二甲板の順になっています。航海船橋甲板には操舵室や乗組員区画、旅客区画が配置されており、その中には一等室や特二等室があります。上甲板には二等室があり、第二甲板は車両搭載区画として利用されています。

さらに、フェリーあぜりあは、快適で安全な航行を実現するために、フィンスタビライザーや大型ビルジキール、アンチローリングタンクなどの減揺装置を装備しています。狭い港湾環境にも対応できるように、バウスラスターなども備えており、操縦性の向上を図っています。また、航行の効率を高めるために、最大舵角70°のシリングラダーも装備されています。

車両の積載とバリアフリー対応

フェリーあぜりあは、伊豆諸島航路に就航する船として初めてショアランプを搭載しており、船尾の左舷に設置されたランプウェイを使って車両のロールオン・ロールオフ方式での搭載が可能です。船首甲板にはコンテナスペースもあり、デリックを利用したリフトオン・リフトオフ方式でのコンテナ搭載が行えます。

また、このフェリーは、バリアフリー新法に基づいて設計された、高齢者や障害者に配慮した優れたバリアフリー対応船でもあります。普通の船内設備に加え、高齢者や障害者向けの特別な客室、多機能トイレなどのバリアフリー設備が整っています。

船内設備

フェリーあぜりあの船室には、一等室、特二等室、二等室が用意されています。船内には食堂や売店はありませんが、必要な場合に備えて飲料やカップ麺の自動販売機が設置されています。これにより、利用者は航行中の不便を軽減し、快適に過ごすことができるでしょう。

このように、フェリーあぜりあは、安全性と快適さを兼ね備えた航路の要となる船。、特に、バリアフリー対応の船内環境は、多くの利用者にとって安心感をもたらします。

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