神田伯山 (6代目)

六代目 神田 伯山

六代目神田伯山（ろくだいめ かんだ はくざん）は、日本を代表する講談師であり、ラジオパーソナリティやYouTuberとしても活動しています。彼は1983年6月4日に生まれ、本名は古舘克彦です。伯山は2020年2月11日に講談界の大名跡である神田伯山を6代目として襲名し、その後、風格あるパフォーマンスで観客を魅了しています。彼の前名は神田松之丞で、紋は「三ツ鐶」となっています。

来歴

東京都豊島区池袋で生まれ育った伯山は、地元の小学校や中学校、聖学院高等学校を経て、2007年に武蔵大学経済学部を卒業しました。その後、2007年11月に三代目神田松鯉に入門し、舞台での活動を開始しました。2012年には二ツ目へ昇進し、さらに2015年には「読売杯争奪 激突！二ツ目バトル」で優勝を果たしました。

昇進の道のりは決して容易ではなく、2016年には新宿末廣亭の推薦で真打昇進が議題に挙がりましたが、否決されました。しかし、2017年には平成28年度花形演芸大賞銀賞を受賞し、2018年には人気の高い新人人賞を獲得。その後の2020年2月11日に真打に昇進し、同日に6代目神田伯山を襲名しました。

襲名披露興行は新宿末廣亭から始まる予定だったものの、新型コロナウイルスの影響で公演が中止されるなど波乱の経験もありました。2021年3月には令和2年度花形演芸大賞で金賞を受賞し、今や日本の講談界に欠かせない存在となっています。

人物

高校時代、伯山はラジオ番組に影響を受け、特に立川談志の独演会を観たことで講談師の道を志すようになりました。入門当初は「松之丞」として活動していましたが、師匠の松鯉から注目され、将来的には名人になると言われました。彼は講談の特徴を活かしながら、一話完結の「端物」よりも、連続物を重視するスタンスを貫き、多くの観客から支持を得ています。

伯山は趣味としてプロレスを愛し、講談の中にもその要素を取り入れています。また、声優業にも挑戦し、講談と異なる演技へのリスペクトを示しています。ライティングやスケジュール管理も自ら行うなど、独自のスタイルを貫いています。

動画メディアとラジオ

彼はYouTubeチャンネル『神田伯山ティービィー』も運営しており、視聴者とのコミュニケーションを大切にし、講談の魅力を広めています。さらに『問わず語りの神田伯山』というTBSラジオのレギュラー番組は、業界内でも高く評価されており、多くのファンを獲得しています。

家庭と文化

私生活では、2016年に妻の川崎理沙と結婚し、2021年には第一子が誕生しています。著名な翻訳家である曽祖父や柔道家としても活躍した父の影響を受け、伯山は自らの芸風を築き上げてきました。特にコンプレックスや悩みを笑いのネタにする姿勢が、彼の芸をより深いものにしています。

総括

六代目神田伯山は、力強い語り口と独特のスタイルで講談界を牽引する存在です。新しい取り組みやメディアへの露出を通じて、彼の芸はますます多くの観客に届くことでしょう。今後の活動にも益々期待が寄せられています。

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