神鍋火山群

神鍋火山群：多様な表情を見せる北但馬の火山地帯

神鍋火山群は、兵庫県豊岡市の西端、稲葉川沿いに位置する火山群です。この地域は、北但馬単成火山群の一部であり、7つの個性的な単成火山で構成されています。これらの火山は玄武岩質で、その活動時期には幅があります。

火山群の構成と特徴

神鍋山: 象徴的なスコリア丘であり、北緯35度30分25秒、東経134度40分30秒に位置します。神鍋山から流出した溶岩流は、東へ約10kmに及び、山陰本線の江原駅と国府駅の中間付近まで達しています（北緯35度29分22.3秒 東経134度47分7.2秒）。
西気火山: 火山群の中で最も古い約70万年前に活動したと考えられています。開析が進んでおり、他の火山とは異なり、当初から整ったスコリア丘を形成しなかったと推測されています（北緯35度30分41秒 東経134度39分45秒）。
大机山: スコリア丘であり、北緯35度30分48秒、東経134度40分24秒に位置します。
太田山: スコリア丘であり、北緯35度30分5秒、東経134度40分54秒に位置します。太田火山または神鍋山の溶岩流によって、スコリア丘の約80%が崩壊したと考えられています。
清滝山: スコリア丘であり、山頂は神鍋山の溶岩に覆われています。地形図上では明瞭ではありません。
ブリ山: スコリア丘であり、北緯35度29分42秒、東経134度41分45秒に位置します。
* 山宮山: スコリア丘であり、北緯35度29分54.5秒、東経134度41分53.2秒に位置します。後に崩壊し、馬蹄形の凹地となりました。地形図上では明瞭ではありません。

活動時期

神鍋火山群の火山活動は、西気火山が約70万年前に活動していましたが、他の火山は約20万年前以降に活動しました。最も新しい神鍋山は約1万〜2万年前に活動したと考えられています。

周辺地域との関わり

神鍋火山群は、神鍋高原の一部を形成しており、豊かな自然と景観を作り出しています。また、山陰海岸ジオパークの一部としても位置づけられ、その地質学的な価値が認められています。産業技術総合研究所 地質調査総合センターのウェブサイトや、山陰海岸ジオパークが公開しているジオサイトマップなどで、より詳細な情報を得ることができます。

神鍋火山群は、その多様な地形と地質から、火山活動の歴史を学ぶ上で貴重な場所です。また、美しい自然に恵まれた地域であり、多くの人々に親しまれています。

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