神風 (2代神風型駆逐艦)

駆逐艦神風

神風（かみかぜ）は、日本海軍に属する駆逐艦で、2代目神風型の1番艦です。1922年に竣工し、初代神風型と同名の艦船です。太平洋戦争中は北方の警備任務を行い、1945年以降は南西地域で輸送や護衛の任務に従事しました。重要な海戦であるペナン沖海戦や、アメリカの潜水艦ホークビルとの交戦を経て、神風はシンガポールで無事に終戦を迎えました。戦後は特別輸送艦として復員輸送に従事しましたが、1946年に静岡県沖で座礁し、最終的には1947年に解体されました。

建造と艦歴

神風の建造は1918年（大正7年）、八六艦隊案による一等駆逐艦11隻の建造計画に始まりました。この計画により、当時の主力駆逐艦である峯風型とその改良型が建造されることとなり、神風はその流れの中で1921年に起工され、1922年に竣工しました。基準排水量は1270トンで、航続距離は14ノットでの3600海里となっています。

1923年には、第1駆逐隊に編入され、接触した災害の際には救援活動に参加するなどして、艦隊の一員としての地位を確立しました。1924年に第二駆逐艦に改称し、次第に艦名が他の神風型にちなんだ名称に変更されました。

太平洋戦争の開戦後、神風は北方の千島列島方面での交通保護に従事しました。戦局が激化すると、船団護衛や作戦輸送の任務に移行し、様々な海域で活躍しました。特にアッツ島の再占領作戦では、地上部隊の揚陸に成功するなど、その存在感を示しました。

ペナン沖海戦

1945年、神風はペナン沖での会戦に参戦しました。この戦闘では、英艦と交戦し、被弾したものの自艦の勇敢な行動が評価されました。神風は戦闘の後、羽黒艦の乗員を救助するなど、その任務を全うしました。

米潜水艦ホークビルとの遭遇

1945年7月、神風は潜水艦ホークビルとの戦闘を経験しました。神風は巧みに攻撃を回避し、逆に対潜攻撃を行い、ホークビルに大きな損害を与えました。この戦闘において神風の艦長はアメリカ海軍から高い評価を受け、両艦長の間に友好関係が築かれることとなりました。

戦後の活動

終戦を迎えた神風は、特別輸送艦として復員輸送に従事する役割を果たし、戦後の復興に貢献しました。しかし1946年、静岡県沖で座礁し、最終的に解体される運命をたどりました。

神風はその艦歴の中で、数々の海戦や重要任務を克服し、日本海軍の一員として存在感を示した艦船として歴史に名を残しています。

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