福井口駅

福井口駅：えちぜん鉄道の要衝

福井口駅は、福井県福井市宝永一丁目に位置するえちぜん鉄道の駅です。駅番号はE3。勝山永平寺線と三国芦原線の2路線が乗り入れ、両路線の分岐点として重要な役割を担っています。三国芦原線は福井口駅を起点とし、福井駅までは勝山永平寺線を経由して運行されています。

歴史の軌跡

福井口駅の歴史は古く、1914年（大正3年）2月11日に京都電燈越前電気鉄道の新福井駅～越前竹原駅間開業に伴い、「志比口駅」として誕生しました。同年9月1日には「福井口駅」に改称。1928年（昭和3年）には三国芦原電鉄の路線が開業し、さらに発展を遂げます。

その後、京福電気鉄道への合併を経て、2001年（平成13年）に発生した列車衝突事故により全線運行が休止。休業を余儀なくされました。2003年（平成15年）にえちぜん鉄道へ駅施設が譲渡され、勝山永平寺線、三国芦原線として運行が再開されました。

2015年には福井駅～福井口駅間の高架化工事に伴い、駅舎がJR在来線高架下に移転、ホーム数も変更されました。2018年には高架化工事が完了し、現在の駅舎となりました。2021年には自動券売機も設置され、利便性が向上しています。

駅構造と特徴

現在の福井口駅は、島式ホーム1面2線と切り欠きホーム1本の計3線を有する高架駅です。早朝と夜間を除き駅員が配置され、ホーム全体は上屋で覆われています。かつては地上駅で、複数のホームと構内踏切を有していましたが、高架化によって駅構造は大きく変化しました。

福井口駅はえちぜん鉄道の車両基地があり、福井駅まで回送列車が運行されています。かつては勝山永平寺線沿いに検修庫や留置線がありましたが、現在は北陸本線と三国芦原線間に新検修庫と新本社事務所が建設され、2009年から使用されています。

また、かつては駅隣接地に油槽所があり、貨物輸送も行われていましたが、1980年8月に廃止されています。

駅周辺とアクセス

駅周辺にはえちぜん鉄道本社、車両基地、福井県立病院、福井市進明中学校などの施設があります。かつては京福電気鉄道関連施設が多数ありましたが、移転や再開発が進み、現在ではクスリのアオキ志比口店など新しい施設も建設されています。

アクセスは、福井県道128号福井停車場米松線（松本通り）や福井県道179号淵上志比口線（板垣橋通り）が利用できます。

隣の駅

勝山永平寺線：新福井駅 - 福井口駅 - 越前開発駅

三国芦原線：新福井駅 - 福井口駅 - まつもと町屋駅

まとめ

福井口駅は、えちぜん鉄道の重要な拠点として、歴史と変遷を刻んできた駅です。高架化による近代的な駅舎、車両基地の存在、そして周辺環境の変化など、見どころは数多くあります。福井を訪れた際には、ぜひ訪れてみてください。

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