福原資孝

福原資孝の生涯

福原資孝（ふくはら すけたか）は戦国時代から江戸時代の初期にかけて活躍した武将であり、那須氏の家臣として知られています。彼は大田原資清の次男として生まれ、下野福原氏の家督を継いだ福原資郡の娘と結婚し、養嗣子として福原氏に受け入れられました。これにより、兄の大関高増や弟の大田原綱清と共に、那須氏の権力の中心人物となりました。

永禄6年（1563年）、資孝は兄弟と共に姉婿である佐久山義隆を謀略で殺害し、その後佐久山城を攻略することで佐久山氏を追放しました。この一連の出来事は、彼らの権力拡大に大きく寄与しました。同年、資孝は兄・高増が那須氏を裏切り、上那須衆を扇動した際には兄に従い離反しました。この行動により、義父である資郡を敵に回すこととなりますが、その後彼も福原家の実権を握ることになります。

永禄9年（1566年）に資郡が死去すると、資孝は完全に福原氏の実権を掌握しました。天正13年（1585年）3月には薄葉ヶ原での戦いにおいても戦功を挙げ、その地位を確固たるものにしました。同年の12月、兄の高増と不仲になっていた千本資俊と資政父子を謀殺し、千本氏の遺領の一部を兄弟で分割し、残りを千本義隆に相続させました。また、千本氏庶流の千本道長の養子に三男の資勝を送り込み、彼が家督を相続する機会を与えることにも成功しました。

天正18年（1590年）、小田原征伐に参加し、豊臣秀吉に臣従の意を示しました。この時、資孝が秀吉に初めて謁見したのは、既に大関家や大田原家が秀吉へと接触していた後のことでした。この結果、資孝は所領の安堵を受けましたが、与えられた石高は2,610石にとどまりました。この年に家督を嫡男の資広へと譲り隠居しましたが、翌年に資広が病死したため、次男の資保を当主として後見を行うこととなりました。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは、資孝は徳川氏に加担し、次男の資保は後に江戸幕府下で4,500石余りの旗本としての地位を得ました。資孝は生涯を通じてさまざまな謀略を巡らせ、権力を維持し続けました。彼の波乱に満ちた人生は、戦国時代の武将がいかにして権力を築き上げ、維持していったのかを示す重要な例です。

慶長15年（1614年）2月26日、福原資孝はこの世を去りました。彼の余生での様々な策略や活動は、戦国時代の日本の歴史において忘れがたい足跡を残しています。

もう一度検索